100 LOVE【臣隆】

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・広臣side









　愚かだ。







　俺はどこまで愚かなんだ。







　自分の気持ちにさえ気づけなかった、

　鈍感な俺。







　Aちゃんが他の奴の物になって

　初めて気付かされたって ＿＿＿







　広臣「 …… もう遅ぇんだよ 」







　たった一人で歩く帰り道。







　少し前は、時々Aちゃんと

　帰る時間が被って







　斜め前に友達と笑顔で話しながら

　帰る彼女を見つけられたら







　俺まで嬉しくなって ＿＿＿＿







　Aちゃんが泣いてたら

　俺も悲しくて ＿＿＿＿







　近くにいることが当たり前だと思ってた。







　これから先も、俺のこと好きでいてくれる

　って、そんな甘い馬鹿みたいな考えで ＿＿＿＿







　「 臣先輩さようなら！ 」







　急に後ろから声がして、

　声のする方を見ると ＿＿＿＿＿







　広臣「 Aちゃん ＿＿＿ 」







　夕焼けに照らされるAちゃんがいた。








　広臣「 隆二は？ 」


　A「 なんか用事があるみたいで！ 」


　広臣「 そっか…。

　 ＿＿＿ ね、ねぇ！ 」








　「 ん？ 」と振り返るAちゃんは

　前みたいに俺を見て、照れたりしてなくて







　平然とした顔で首を傾げた。







　＿＿＿＿ もう隆二の彼女なのか。







　一緒に帰ろうとは言えず、気まずい空気が流れた。







　広臣「 Aちゃん、今楽しい？ 」







　A「 楽しいですよ！ 」







　夕日は眩しいくらいに

　世界を赤く照らしていた。









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