予兆は忍び寄る ページ22
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梅雨が明け、夏の到来を知らせるように日に日に気温が上がっている今日この頃。
リズベット武具店の一件以来、ユーリは出かけることが多くなった。
と言っても 夕刻にはちゃんと帰ってくるし、遅くなるようなら必ず連絡も入れてくれる。
しっかりした子です。
「お前は母親か」
『失礼な。“お姉さん”の間違いでしょ』
どこかの誰かさんは武具店に戻ってても連絡をしてくれないし？
コーヒーを口にしながら、対面に座る黒の剣士をジト目に睨むと、ゲッと声を漏らしバツが悪そうに目を逸らされた。
『まあそれはさて置いて』
今日も朝から出かけていったユーリと入れ替わるように尋ねてきたキリトは、いつにも増して真剣な顔つきで これはただ事ではないなと察する。
本題に入るためにテーブルのソーサーにカップを戻す。置く際、持ち手の小指を先にソーサーに触れさせることでワンクッションとなりカップを置く音が極限まで軽減される。というのはまた余談。
『“ラフィン・コフィンの討伐隊に参加してほしい”、だっけ？』
あっけらかんと言っているものの、目と空気は真剣で重い。
それを感じとったキリトは背筋を伸ばし、唾を飲み込んで重々しく頷いた。
「今まで警戒する程度だったけど、これからの攻略に妨害が入る可能性を危険視して、攻略組が血盟騎士団と聖竜連合を始めとした討伐隊を編成することにしたんだ」
俺やアスナも参加する。……Aも、手を貸してほしい。
話が冗談じゃないことはキリトの表情を見れば明らかだ。SAOは現実よりも気持ちが表情に出やすいようデザインされているから余程の役者じゃない限り隠すのは難しいだろう。
「Aが奴らに関して人一倍後ろめたさと恨みを持っていることは…教えてもらったから知ってる。
できることなら1人で動きたいことも。
……でもｯ、だからこそ俺たちと一緒に奴らを捕まえないか？」
私は相槌すら打たずに ただキリトを見つめ、耳を傾き続けた。
「絶対に奴らを止めてみせるから！」
『キリトくん、“絶対”なんて不確定な言葉は100％の自信が無い限り使わない方がいいよ』
初めて口を挟む。
冷たいかもしれないが、安っぽい勧誘文句は私への地雷だということを彼には知ってほしい。
それに、
『“止める”だけなんて生半可な覚悟で捕えられるほど、奴らは優しくない』
依然として目は彼をとらえている。
これはある意味の試験。
私如きの圧に押し負けるようじゃ奴らに勝てないよ。
それこそ“絶対”にね。
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玉ねぎ - 続き楽しみにしてます！((o(´∀｀)o))ﾜｸﾜｸ (2月12日 21時) (
レス) id: 6df66340ec (このIDを非表示/違反報告)
diamond(プロフ) - オリ フラ付いてますよ！ (11月29日 10時) (レス) id: 80248ba412 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - うんピーさん» 教えて下さりありがとうございます！すぐに訂正致します！ (2022年12月22日 23時) (レス) id: 64ca5697bb (このIDを非表示/違反報告)
うんピー(プロフ) - 誤植失礼します。米神は地名、体の方は顳顬←コッチですね。(ルビ振りもされてるんで、そう言う表現でしたらすいません……m(__)m) (2022年12月22日 22時) (レス) @page36 id: e3d3ec66ff (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - momさん» お褒め頂きありがとうございます！とても嬉しいです！少しづつの更新になりますが、お付き合い頂けると幸いです。 (2022年11月11日 17時) (レス) id: 64ca5697bb (このIDを非表示/違反報告)
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