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「よう、PoH。久しぶりだな。まだその趣味悪い格好してんのか」
「……貴様に言われたくねぇな」
軽いやり取りに見えるが、3人からは隠しきれない殺気を孕んでいた。
ジョニー・ブラックが声を荒らげて毒ナイフを振り回す。それをPoHが制した。
「……《黒の剣士》。貴様だけはいつか必ず地面に這わせてやるから、期待しといてくれよ」
いつの間にか形勢が逆転し、3人が去ろうとしている。
……逃がすか！
『ヨルコさん、この子を頼みます』
「え、あ はい。でも……あ！」
制止の声も聴かず私はダガーを抜き飛び出し、ナイフを投げた。
それに気づいたPoHはナイフを弾き、ニヤリと口角を上げ、口を開いた。
「てめぇのその殺気は最高だな！！
余程 “PK狩り”が楽しいんだろぉなァ！！」
狂気に満ちた目が私を捕える。
『黙れ！！』
内から湧き上がる何かが気持ち悪い。思わず私は大声で吐き出した。
「……楽しみてぇとこだが、また今度だ」
それまで、そのダガーは大事にしまっとけよ。
舐めるような視線に私は怒りのボルテージが上がるのを感じた。
『逃げるな！！』
追うために屈んだ体の前に黒い影が現れる。
『邪魔しないでくれる？』
「ｯ……追うな、A」
強ばる彼の顔が今の私の表情を物語っている。
ふと、後ろに引かれた腕に私は反射的に振り返った。
「……」
両手で私の腕を掴んでいる男の子。
彼の無垢な瞳に映る己がひどく醜く見え、ハッとした。
私は激情を何とか抑え込み、小さくごめんと呟いた。
握られたダガーの刀身が月に照らされて青く光っていた。
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シオン(プロフ) - 続き待ってます (2021年10月20日 18時) (
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