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少女──シリカ──との出会いは昨夜のこと。
【迷いの森】で複数の猿人モンスターに襲われていたのを助けたのがはじまりだった。

彼女は使い魔を亡くし深く落ち込んでいたが、復活するかもしれないという可能性を伝えるととても喜んだ。
まだあまり知られていない情報だからシリカが知らないのも無理はない。
第47層の南にある【思い出の丘】に使い魔蘇生用の花が咲くという。
しかし彼女のレベルではかなり難しいらしい。
私たちで行っても良いのだが蘇生させたいテイマー本人が行かないと花は咲かない。
ついでに言うなら使い魔蘇生は死んでから3日以内という期限付き。
とてもじゃないがひとりじゃたどり着けないだろう。
………ということで。





『どこのエリアだっけ?』

「……第47層【フローリア】」
暗記には自信あったんじゃないのかよ。
ジト目で見てくるキリトにおどけてみせた。

同行を決めた私たちはより早く円滑に花へとたどり着くために部屋で話し合いをしていた。
その時にシリカも参加してきて眠くなった彼女をベッドに寝かせ私とキリトはそれぞれ椅子と床で夜を過ごしたのが昨夜の最後の記憶だった。

途中 索敵に引っかかったプレイヤーを気にしつつ私たちは転移門を抜けてフローリアへと到着した。
風が吹く度に香る様々な花の香りが甘く芳しい。
周りを見るとカップルがほとんどでそういえば此処は有名なデートスポットだったなと再確認した。
クリスマスのクエスト以来、攻略パーティーを組んでいる私とキリトはそういう間柄では無い。
少しの居心地の悪さと花を愛でるシリカに癒されながら、私はこれからのプランを話そうと後ろにいるキリトに振り返る。

「っ!」
合った目は思いっきり逸らされた。何故だ。
……まあいいか。

『昨夜 聞き耳たててたプレイヤー、きっと同じパーティーだと思うけど』
私たちの本来の目的、ある人物を捕まえること。
昨夜 シリカに接触してきたとあるパーティーの1人が事前に聞いていた特徴と似ていた為 目を光らせていた。
追跡スキルも奴につけた。
先程同じエリアに入ったことは察知済み。
今は身を隠しているから尻尾を見せた時に狙うつもりだ。
そうキリトに告げると同意してくれた。

再びシリカに視線を戻すと彼女は頬を高揚させて元気よくレッツゴーサインを出した。

『元気で良いね』

「おばあちゃんか」
冷静なツッコミありがとう。
私たちはシリカを間に挟むように横1列に立つと足並み揃えて歩き出した。



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シオン(プロフ) - 続き待ってます (2021年10月20日 18時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スピカ(しゃっぽ) x他1人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2020年10月6日 11時

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