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＊
─────ﾋﾟｺﾝ
小さな電子音に私は目を開けた。
寝ていたのか、陽は完全に落ち目の前は真っ暗で何も見えない。
いや、一つだけ。
視界の端っこにメッセージ受信を知らせるマーカーが点滅している。
ウィンドウを開くと発する光が眩くて目を細めた。
光に慣れない目を凝らしてそれを見る。
メッセージは2つ。
1つは………
『ユ、ナ……？』
私は思わず 体を勢いよく起こした。
低血圧を起こしたのかくらくらする頭を手で押えながら震える指でタブをタップする。
《A、驚いた？
このメッセージは0時ぴったりに届くように設定したの。
攻略に時間がかかるかもしれないし会えないかもしれないからメッセージを贈ることにしたわ。
今日は貴女にとって大切な日なのを覚えてる？
最近 攻略に積極的だから忘れてるんじゃないかな。
うん、きっとそう。
私は教えてもらってから1度も忘れていないわ。
……思い出した？
そう、今日は貴女の誕生日よ！
この世界で迎える誕生日はどうかしら？
私の誕生日の時は美味しいケーキをありがとう。
今度は私がケーキを作るわ！
この日のために料理スキルをあげたから楽しみにしててね。
その時は一緒に歌いましょう！
約束よ！
……あ、添付してあるのはちゃんと確認すること！
……じゃあ、またね》
スクロールの一番下に音声データが添付されていた。
私は導かれるようにそれをタップする。
ジャミングのような模様が出てきて
そこからユナの発声練習が聞こえてきた……
………A お誕生日おめでとうございます！
わぁ！ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ…
生まれてきてくれてありがとう。
貴女と出会えたから私 この世界を生きられたの。
貴女に贈ります。
Happy Birthday toyou〜
Happy Birthday toyou〜
Happy Birthday Dear A〜
Happy Birthday toyou〜
ねぇ、A………………生きてね。
再生が終わると自動的に再生ウインドウが閉じられメッセージ画面だけが浮かび上がっていた。
静寂がその場を支配する。
私はしばらくその場を動けなかった。
＊
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シオン(プロフ) - 続き待ってます (2021年10月20日 18時) (
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