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恥ずかしい!
なんとも子どもじみた行動に羞恥の熱が頬に灯り、それを隠すように両手を宛てがい顔を逸らした。
視線を感じる、けど見れない。


「──書類ここに置いとくから、後よろしく!」
返ってきた返事に手を振り返した由唯くんは、足の向きを180度変えウチの横を通り過ぎた。

「行こ、せっちゃん」
通り際に握られた手によってウチも同じ方へと足を動かすことに。
いきなりの方向転換に戸惑いつつも、もたついた足を何とか建て直し彼の導きに従った。

たどり着いたのは休憩スペース。
数台の自動販売機と簡単なテーブルと椅子が並んでいる空間。

由唯くんはウチに座るよう促しながら自動販売機から飲み物を購入。
手渡された紙カップにはカフェオレが入っており、口にするとほんのり甘い。
口の中に広がった甘味は由唯くんの優しさのように体の中へ染み渡った。

左隣に椅子を引っ張ってきた由唯くんが腰を下ろし紙コップに口をつけた。

シュワシュワと小さく音が聞こえることから炭酸系と思われる。
由唯くんが炭酸系、珍しいかも。

「あ〜、なんか酷く疲れた気がする」
『そうなん?』
力なく項垂れる由唯くんの様子に相当疲れていると察した。
ウチは空いている手で垂れた頭を撫でた。
労わるように出来うる限り優しく。
手を止めると もっととでも言うかのように擦り寄ってくるから思わず笑みがこぼれる。

「──やっと笑ってくれた」
『え?』
髪の隙間から見えた飴色がこちらを射抜く。
撫でていた手が止まる。

「ここ最近 せっちゃん元気が無い気がしたから」
今日だって、ここに来てからのせっちゃん 表情が固かったよ?

顔を上げた際に避けられたウチの手を優しく掴んだ由唯くんは、それを己の頬に宛てがい心配そうに飴色を揺らしている。

『そんなに?』
肯定するように瞬きを返す由唯くんに、ウチは目を見開いた。
せんせいも、弟妹達も何も言わなかったからいつも通りだと思っていた。
けれど、由唯くんには気づかれていたみたい。

嬉しいような恥ずかしいようなむず痒い気持ちに頬に熱が灯る。


「体調悪い?
それとも──俺には言えないこと、かな?」
飴色がこちらを捉えて離さない。

なんと言ったらいいのか、言葉がつまり目が泳ぐ。
由唯くんに名を呼ばれ、ウチは纏まらない気持ちを口にすることにした。

『え、とね──』


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鈴桜(プロフ) - バイクレース勝った〜〜!!おめでとうです。続き頑張って下さい。待ってます。 (2021年10月5日 22時) (レス) @page42 id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - シオンさん» コメント有難うございます、温かく見守って頂けると嬉しいです。 (2021年10月4日 22時) (レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 可愛いです。セツにチュウルやっての可愛さがあります。続き頑張って下さい (2021年10月4日 21時) (レス) @page33 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃっぽ、kohaku x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月16日 0時

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