恋が叶う学びの園【由唯と刹那】5 (ページ45)

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何か飲む？そう言えば、セツがね―――

久しぶりに家に来てくれた刹那を招き入れようと、リビングへと身体を向けた背中に、刹那の頭が寄り添い、触れる。

「ウチも由唯くんの特別になりたい―――」
『―――……それって、恋人になってくれるってこと？』

振り向くと、ふわふわの黒髪が、こくりと頷く。
胸の奥から、波打つように湧き上がる感情に、全身が震えた気がした。

『ほんとに―――いいの？』

嬉し過ぎて、夢かと思うくらいで……
聞き返す由唯の言葉に、刹那は再び頷きを見せる。

夢じゃ、ないんだ―――

『―――ッッ！！ありがと、せっちゃん――――嬉しい……大好き』

思わず、目の前の刹那の額にキスすると、腕の中で、刹那が小さく震える。

―――あ、ごめん。どんな時も冷静に―――だったね。

「由唯くん―――」
『大丈夫。待たされるのも焦らされるのも嫌いじゃないから―――刹那の事は、大事にします』

大きな瞳をしばたかせて、少し小首をかしげる刹那。
その仕草が…刹那が…可愛すぎて、幸せ過ぎて。いつまでこの“自律”が持つのか不安だけど……。

ゆっくり歩いて行こう―――
同じ歩幅で

美味しい物も、綺麗な空も、憂鬱な雨だって…嵐にだって
刹那となら、何だって乗り越えられる気がするんだ。

だから、どうか俺の隣にいて下さい―――

　ずっと……

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