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───来てしまった。

切れる息を整えながら目の前の扉を見上げた。
ひとつ深呼吸を落として、震える指でインターフォンを───押した。


《──せっちゃん?》
機械越しに聞こえた由唯くんの声にウチの心が震える。

『由唯くん、ウチ、キミに伝えたいことがあって』
早る気持ちが鼓動を速める。

ウチ、キミのことが──

途端、扉が開いたかと思ったら
腕を引かれ中に導かれる。
前のめりによろめき玄関の中へ。
そのまま、流れるように──由唯くんの腕の中に飛び込んだ。




────ガチャ

扉が閉まる音以外の音が存在しなかった。




特別になりたい  【由唯 side】→←├



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作者名:しゃっぽ、kohaku x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年8月9日 9時

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