オマケ? ページ38
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────♪
入浴後、部屋で髪を乾かしているとメッセージを受信する音が可愛らしく鳴った。
開くと送り主は……母。
ウチのご飯が食べられなくなるとか、みんなに会えなくなるとか、仕事漬けになるとか、まだあっちに行っていないのに嘆く内容がびっしり書かれていた。
そして最後に
『私の娘はこんなにすごいのよ……?何これ』
添付された音声ファイルを何気なく開く。
これを、ウチは酷く後悔することになる。
『ッ───────お母さん!!』
衝動的に母へと電話をかけた。
ワンコールで出た彼女はウチの怒りように「ごめんごめん」と軽く謝ってきた。
『これッ、由唯くんに送ってないよね?!』
“「あー…………えへ?」”
『お母さん!!』
ウチの怒声が孤児院内に響き渡る。
弟妹達が気になって部屋にやってくるまで、ウチの怒声は止まらなかった。
───同時刻
“『─────笑っていてほしい。
私は、由唯くんのことが大好きだから。
だから……
ウチは、由唯くんの言葉を信じてる』”
──ゴトッ
マグカップがローテーブルに落ちる。
ほんの少し残っていたココアが板場に流れ出すも今の彼にはそれを気にすることが出来ない。
「………刹那が、俺を…………好き?」
膝でくつろぐセツが彼を不思議そうに見上げ みゃー、と鳴いた。
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作者名:しゃっぽ、kohaku x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2021年8月9日 9時