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*
──パラリ
誰もいないリビングで、ソファーに腰掛ける母。
彼女の手の中には昨夜借りたバイクの雑誌が開かれていた。
「……自分の色を相手にあげる意味、あの子達は分かっているのかしら?」
“私のことを知ってください”
“私はもうアナタのもの”
諸説あるけれど、どれもみな甘美な意味合いが込められている。
しかも、彼が彼女に“髪飾りをあげる”行為。
これは今はそれほど意味をなさないけれど、昔の人はこう捉えている。
“貴女を傍で守りともに添い遂げたい”
たぶん、知らずにあげたのでしょうね。
あの子もきっとそう。
「ほんと、可愛い子達」
手元のコップの水面に波紋が生まれる。
ユラユラ揺れ、そして、次第に収まっていった────。
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作者名:しゃっぽ、kohaku x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2021年8月3日 23時