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思い出話3 ページ5

A5歳の時




ぱぁぱ、と可愛い声で呼ばれる



稲「ん?なぁに?」



「なんでパパのお手てにはお絵描きがあるの?」




稲「これ?」



腕と手首にあるタトゥーを見せると「うん」と不思議そうに見てくる



「幼稚園のおともだちのパパにはお絵描きなかったよ?」




稲「これはね、これからもパパ頑張るぞって意味があるんだよ」



「じゃあ、おともだちのパパは頑張らないの?」




稲「みんながお絵描きするわけじゃないよ、、、パパの場合はお絵描きしたけどおともだちのパパはお手紙を書いているかもしれないよ」




「お手紙ぃ?」




稲「Aもよくパパにお手紙くれるでしょ?昨日のお手紙には、にんじん食べれるように頑張るって書いてあったね、、、、それと同じだよ」




「そっかぁ、、、じゃあAもここにお絵描きしたい」





自分の腕を指さして言ってきた、、、




稲「体にお絵描き出来るのは大きくなってからなんだよ、、、それまではお手紙が欲しいな」




「大きくってパパぐらい?」




稲「そうだよ」




「わかった!にんじん食べて早く大きくなるね」




稲「おぉ〜がんばれーー」















稲「これが、その時の手紙だよ」




「えーーパパ、全部とっておいてあるの?」




稲「もちろん!パパの宝物だから」




「恥ずかしいよ 笑 うわーーこんなこと書いていたんだ 笑」




1枚のキャラクターのメモ帳に拙い字で




ーーーぱぱへ

きょう、にんじんをひとつたべれました
ままにいいこいいこされました

あしたはにこたべれるようにがんばるよ
ぱぱもおうたがんばってね


みゆきよりーーー




「5歳の私かわいい 笑」




稲「でしょ?貰うたびに嬉しかったよ」




「なんか、ありがとう」




稲「今もお手紙受け付けてます」




「やだよ 笑 恥ずかしい」




稲「えーー欲しかったのに」




本当に残念そうな顔してるパパに笑った






ーーーパパへ


人参をたくさん食べて大きくなりました
たくさん愛してくれてありがとう
いつも守ってくれてありがとう

これからも自慢の娘でいられるように頑張ります
歌ってるパパはとてもかっこよくて自慢の父親です
これからも素敵な歌を作ってください


パパ、大好きだよ


Aよりーーーーー





朝、リビングに手紙を置いて仕事へ向かった




これをみたパパが泣いていたらしい←ママが教えてくれた

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作者名:white | 作成日時:2023年4月20日 7時

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