八十七 ページ26
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(やばい…胸が破裂しそう)
パソコンの画面を目の前に、動きが固まる。
寒いはずなのに、だらだらと汗が流れていく。
「おい、早く更新しろ」
「待ってよ、心の準備が」
無事、Aや桂より先に志望校への進学が決まった高杉は、鬱陶しそうにそう言う。
今にでもエンターキーを押してしまいそうだった。
Aがこうやって慌てている間に、桂も同様な状態らしい。
つい先程まできていたメッセージも、ぱたりと途絶えてしまった。
「なあ」
高杉は大きく溜息をつく。
「お前は全力でやりきったんだろ？」
「まあ…そうだけど」
未だもじもじと落ち着かない女を見て、また溜息。
呆れたようにマウスを奪い、大きな手でAの視界を覆う。
「俺が開く」
「ちょっ待っ」
「煩え。もう待たねえ」
何も見えないまま、かちっとボタンを押す音が聞こえて。
そのまま高杉は口を開かない。
そして、
「…ふうん」
と一言のみ。
どちらの意味をもとれるまどろこしい返事に、また胸が高鳴っていく。
「ど、どうなの」
そう尋ねた瞬間に、視界は明るくなる。
急なことに目を細めていると、
「ん」
画面を指差す男。
その指先には、自分の受験番号。
「えっ…まじ」
もう少し嬉々としたリアクションができなかったのかと、過るものの、頭の中をぐるぐると色んな感情が巡る。
「見間違え、じゃないよね」
何度も更新ボタンを押すも、何度もその数字の羅列は並んでいる。
心臓は今にでも潰れて無くなってしまいそうだ。
無意識のうちに、ぼろぼろと大粒の雫が落ちてゆく。
「…だから、自分で見ろっつったろ」
「しょうがないじゃん、不安で」
「るせえな。わあったよ。ま、とりあえず、
おめでとう、A」
じんわりと胸が熱くなっていくような気がした。
不意に携帯電話が揺れる。
画面には幼馴染の名前。
慌てて、その電話に出る。
「も、もしもし！？ヅラ？！ど、どうしたの」
Aの声を聞き、電話の主はふっと笑みを溢す。
「その様子だと、合格したみたいだな。
おめでとう、A」
優しい顔がこちらを見てにっこり笑っているのが目に浮かぶ。
急に恥ずかしくなって、小声でありがとう、と返せば、
「俺もA達に良い報告ができそうだ」
と嬉しそうに言った。
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るう - 坂本ざああああああああん”〜！ 最高！！😭 (2022年12月25日 20時) (
レス) @page11 id: ee892c350f (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - ぼむぼんさん» わー！ありがとうございます！かわらず楽しくかいていきます！ (2021年9月16日 12時) (レス) id: 8022db4695 (このIDを非表示/違反報告)
ぼむぼん(プロフ) - 続編おめでとうございます！！無理せず頑張ってくださいね！！ (2021年9月16日 0時) (レス) id: cd33b2bf6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nattu | 作成日時：2021年9月15日 23時
