八十五 ページ24
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受験が本格化し、学校に行くことは少ない。
それ故に、
『今まで頑張ってきたとこを見せてきい！』
久しぶりに見た笑顔に胸が熱くなった。
(どうであっても、先生が好きだ)
首元の痕は一時Aを動揺させ、悲しませもした。
坂本は無類の女好き。
夜を共にする女なぞ数知れない。
そんな一人や二人に何度も落ち込んではいられない。
たまたま、その女の一人だと思い込むことにした。
「A」
後ろを振り返れば、同じく受験帰りの桂と、
「久しぶりだな」
「高杉君、なんでここに」
「高杉も受験してたんだとよ」
意外な人物が並んでいた。
「へえ…高杉君が、受験」
「何だその顔は。俺が受験したら悪いか」
「別にい。ちょっとびっくりしただけ」
見た目でこそ不良を表す姿だか、良い家柄に生まれ、中学までの付き合いを見てきて地頭が悪いわけではないことをAは知っていた。
しかし、わざわざ進学という道を選んでいたことに意外性を感じていたのだ。
いつの間にか、アスファルトには三つの影が並んでいた。
「…でどうだった」
少し気まずそうに桂は問いかける。
「俺はまあまあだな」
「私もそんなとこ。自己採点次第かも」
「やっぱりか。あの数学の最後が難しかったな」
「あっヅラもそう思う？！いやあ本当あれはさあ」
試験について、皆でわいわいと話しながら辿る帰路。
机についてばかりの日々に、久しぶりに楽しいと思えた時間で、
「でも、今からだね。頑張らなきゃ」
「そうだな。皆で頑張ろう」
「俺はパスさせてもらうぜ」
「高杉君、そんな独り善がりにならないで」
なんだか懐かしさを感じさせた。
そんな時に爆弾を投げ込むのが眼帯をした男な訳で。
「そういや、坂本の先公いたな。お前に会いにきたのか？」
にやにやしながらAを見る。
助けを求めようと見た桂も気まずそうに、視線を逸らした。
「そんな訳。生徒皆を応援しにきたんだよ」
「ふうん。そうか。…首に女の痕つけてか」
ただでさえ冷たい空気が、凍ったように冷えが増す。
「それはあ…たまたまじゃん？」
引き攣った笑みで、高杉に返事を返す。
高杉の表情は変わらない。
「俺はてっきり、お前はそれを気にして勉強に集中できてねえのかと思っていたがな」
的を得た低い声は、Aに深く深く突き刺さっていた。
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るう - 坂本ざああああああああん”〜！ 最高！！😭 (2022年12月25日 20時) (
レス) @page11 id: ee892c350f (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - ぼむぼんさん» わー！ありがとうございます！かわらず楽しくかいていきます！ (2021年9月16日 12時) (レス) id: 8022db4695 (このIDを非表示/違反報告)
ぼむぼん(プロフ) - 続編おめでとうございます！！無理せず頑張ってくださいね！！ (2021年9月16日 0時) (レス) id: cd33b2bf6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nattu | 作成日時：2021年9月15日 23時
