逆刃刀の女3【銀魂】

貴「銀魂だよ！全員集合！！」作「せーの！！」全「アイーン！！………うわぁあああん！！(号泣) ページ10

貴方side



裏門からひょっこりと顔を出したのは、町娘の格好をしたそよ姫様だ。


髪飾りなどの物はつけておらず、比較的質素な和服を着ていた。

やはりお忍びだからだろうか。自分の格好が姫様に会うにはやけに質素だと思っていたが、合点がいった。



そよ姫様は、柔和な顔付きに姫カットが施された黒髪ロングの美少女で、一見すると礼儀正しいお淑やかな姫君のようだが、先程の発言で
天然かつ無邪気な性格をしているようだと分かる。



え。…………可愛いっ！！


頭の中で分析しつつも、一番最初に思ったことはそれだった。





え、え？こんな可愛い子護衛できるの？？


よっシャアアアア！！！(←キャラ崩壊)



そ「貴方が睦月Aさんですか？」


私が頷くと、パァアアっと無邪気な笑顔を咲かせるそよ姫。


……あー。可愛い。もう一度言おう。可愛い。



誤解されそうなので言っておくが、私はロリコンではない。決して。


純粋に子供が好きなのだ。



そ「今日はよろしくお願いします！」


爺「姫様、くれぐれも無茶はしてはいけませんぞ。睦月さんにご迷惑をかけないように。



………睦月さん。姫様をどうか、よろしくお願いします。」


爺やと呼ばれる人の、真剣な瞳が私を貫く。



…………愛されてますね。姫様。



フッと笑いながら、私は姫様の前に跪く。


貴「…わた………俺は侍ですが、今日だけは姫様を護る騎士となりましょう。



俺の命に代えても、そよ姫様を必ずお護りいたします。」




そう言いながら姫様の手をそっと握れば、姫様の顔が桜色に染まった。


貴「……そよ姫様？」


そ「っ……！！な、なんでもないです！！


え、ええと、私、女の子のお友達が少なくて、ずっと寂しかったんです。



だから、….….今は男性の格好をしてもらってるんですけど。睦月さんの話を聞いて、会いたくなってしまって。なので、その。



今日だけは、私とお友達になってくれませんか！！」



……そうか。そよ姫はこんな立派な城に住んでいて、華美な着物を着せられているけど、


中身はただの、寂しがり屋の、女の子なんだ。




貴「….…今日だけと言わずに、いつまでも友達でいますよ。


じゃあ、行こうか。…そよ！」




握っていた手を引っ張って走り出す。

そ「………！！」



あー。私、後で不敬罪で死刑になるかもしんない。



………まぁ、いいか。

そんな事を思うものの、そよの嬉しそうな顔を見たら、どうでもよくなった。



こうして、波乱に満ちたそよの護衛が始まったのだ。

護衛開始→←そよ姫

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す