sugar ＊

買い物カート ページ2

.


.
二人を指定された場所まで送り届けて
最後にふっかの家の方を目指す


「A今日はありがとう」


「別にわたしも買い物行こうと思ってたしいいよ」


「買い物って？」


「スーパーに買い出し」


「じゃあ、スーパー寄って」


「え？いいよ、一人で行けるし」


「俺も買い物するから」


高級車と高級車の間にちんまりと停めた軽

このスーパーに軽で来るひといる？ってクスっと笑う

メガネをかけたふっかが「どした？」と不思議そうに

こっちをみた


「なんもないよ、ほんとメンバーいるなら言ってよ
緊張するし、事故ったらほんとただ事じゃ済まないんだよ」


「あ〜分かった分かった」


「もう絶対わかってないよ」


ふっかは慣れた手つきでカートにカゴをふたつセットして
こっちAの入れなって言ってカートを押し出した

遠慮なく野菜を数種類選んで入れる


「これは何の料理にするの？」とかいちいち聞いてくる

「聞いて興味あるの？」

「ない」

「ぷっ、最低」


「Aがその料理を誰と食べるかの方が気になる」


「そこ気にしなくていいから」


「俺でもいいんだよ？」


「…やだ」


「そう？」全然気にもしない素振りでカートを押すふっかの背中がまた遠くなった気がした
　
「ふっか…ふっかまで遠く行かないでね」


「え？なんか言った？」


「お肉買ってって言った」


「おぅ、買え買え」

そしてまた興味も無いのにどんな料理にするの？とか聞いてそんな気も無いのに一緒に食べる？とか言うんだ


セレブ御用達スーパーでたっぷり食材を買ってもらってふっかのマンションエントランスに着けた


「Aありがとう、じゃあね」ドアを閉めようとしたふっかがそうだこれってわたしに手渡したのは
ふっかが好きなブランドロゴの入った紙袋


「今日のお礼、俺と色違い、いいだろ」って言ってドアを閉めた

「いつもいつもこんな高価なの貰えないよ」

「はい、はい、分かった分かった、じゃあまたね」

両手に荷物を抱えて部屋へ帰っていった

ママ友→←きらきらひかる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す