femme fatale (ページ8)

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夢であれと願ったページ8

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side JUN

「だから、いまどこにいるのかはわからないって！何回も言ってるだろ！」

「じゃあヌナの実家の場所教えてよ、！会いに行くから！」

「それも無理だってば、！辞めた練習生の個人情報やすやすと教えるわけないだろ…！」

「あ、ヒョン！まだ話は…！」

スングァンとディノが、今日も昔からいるスタッフさんに詰め寄っていた。

まぁ結局、いつも通りあしらわれて終わってしまったのだけれど。

スングァンが話している最中に、スタッフさんは呆れたようにため息を吐くと、どこかへ行ってしまった。

悔しそうに唇を噛むスングァンに、ディノが肩をぽんぽんとたたく。

そんなディノの拳も強く握られていて、どうにかしたいのに何もできない、そんなもどかしさがこちらにも伝わってくるようだった。

僕らがデビューしたあの日から、

…ヌナがいなくなってからもう2ヶ月。

デビュー曲の活動も終わって、少し暇ができれば、僕たちはすぐにヌナを探しにいった。

ヌナの好きだったカフェ、時々行っていた公園、行きたがっていたお店。

そのどこにも、ヌナの姿は無かった。

ヌナの実家は全州にあるらしい。

『近くに川が流れる、空気の綺麗な場所で生まれた』と、

昔ヌナから聞いた話を思い出して、スンチョリヒョンがヌナを探しに全州に行こうとしたのをマネヒョンに強く止められていたのを、何度も見かけた。