. ページ29
.
マンネラインの3人とAがいなくなったリビングは、少し緊張の糸がほぐれたような、そんな感じで、ミョンホやウジはふぅ、と一つ息を吐いた。
「…病院では大丈夫そうだった?」
そう聞くウォヌにクプスが答える。
「うん、案外元気そうでこっちが驚いたくらい。車の中でもリラックスしてる感じだったから、とりあえずは大丈夫だと思う。」
「まぁ、これからここで暮らしてみてだな。
それでもし出て行きたいなんて言われたら…
頼むぞ、6階の奴ら」
なんてホシが珍しく静かにそう言った。
「でもとりあえずはさ、
久しぶりにヌナが戻ってきてくれて、良かったよ」
ミンギュの言葉にみんなが頷く。あの日からどこか薄暗い雰囲気だった宿舎に、やっと暖かい光が入ってきたようだった。
暖かい空気の流れるリビングに、通知音が鳴る。
それはここにいる全員のスマホからで、確認してみるとジョシュアからのメッセージだった。
ジョシュアこれ、どういうことかな?
次いで送られてきたのはURL。開くとネットのニュース記事で、仕事の早いこと。さっきこのマンションの下で起こった一部始終が既に記事となって世に出ていたのだ。
ご親切に動画付きのその記事に、全員が食いつく。リビングの至る所から動画の音声が流れてきて、俺とクプスは思わず頭を抱えた。
「なにこれ、え、?これさっきの話?」
「マンション張り込むのは無しだろ」
「わー、ヌナかっこいい」
と、三者三様の反応の中、視線を感じてそちらを向くと、ウジがじっと俺とクプスを睨んでいた。
「ウジや、違うんだよ。Aがこんなことすると思わなくて、」
「すぐAの横ついたし、な?」
なんて俺とクプスの必死の弁解に、ウジははぁ、とため息をこぼすと、
「まぁ、Aに何もなかったからいいけど。
これでもし何か起きてたらクプスヒョンとジョンハニヒョンとしばらく口聞かない」
なんて言うから俺とクプスは背筋が凍った。
そんな中バーン!と音がして、リビングの扉が開く。
スングァンがスマホを掲げながら、
「ちょっとこれどう言うことですか!?聞いてないんですけど!?」
とスマホ片手に大声をだしてずかずかとリビングに入り込んでくるのをみて、俺とクプスはまた頭を抱えた。
1349人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆいか(プロフ) - ぴょんさん» ぴょんさま、コメント下さりありがとございます!思い出した…と思いきや、でした、笑まだ記憶を戻すには少し時間がかかりそうですので、暖かく見守っていただけたら嬉しいです笑こちらこそ読んでくださってありがとうございます♡ (2022年10月7日 0時) (レス) @page44 id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - えー!!記憶思い出した!?!!面白いです!!更新ありがとうございます!! (2022年9月29日 23時) (レス) @page39 id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - なのこ5546さん» なのこさま、コメントくださりありがとうございます!すごく嬉しいお言葉ばかりで…大変励みになります、ありがとうございます( ; ; )これからも不定期にはなりますが更新頑張りますので是非また読みにいらしてください♡ (2022年9月23日 0時) (レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - コメント失礼します🙇♀️小説とっても面白いです!!紅一点がたくさんある中、主人公の記憶がなくなる設定はなかなか無いのでワクワクしながら読んでしまいました。更新楽しみにしておりますこれからも頑張って下さいっ!! (2022年9月16日 12時) (レス) @page29 id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆいか | 作成日時:2022年8月23日 1時