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「俺は…、!」
ホシがばっ、と顔を上げて何か言おうとした時だった。
俺のスマートフォンが鳴って、着信を告げる。
ドギョムからの電話だった。
通話ボタンを押して、電話に出る。
「もしもし?ドギョマ?」
「ヒョン、」
ドギョムの声は、震えているような、今にも泣きそうな声だった。ただごとじゃない気がして、背筋が冷える。
「どうした?何かあったか?」
落ち着いてそう聞くと、ドギョムはまた震える声で答えた。
「ヌナが、Aヌナが、
ヒョン、きて、」
その言葉に、俺はスマホを下ろすとすぐに立ち上がる。
目の前の4人が、何があったのかとこちらを見上げる。
「Aに何かあったらしい、」
それだけ言ってジョンハンの部屋を飛び出した。
4人も俺のあとをついてきて、急いで6階に向かった。
乱雑に玄関を開け、Aの部屋に向かう。
ノックも忘れてドアを開けると、そこには座り込んだドギョムと、ベッドに腰掛けているAがいた。
なんだ、無事だったのか、何か怪我したとかそう言うんじゃ無かった、と安堵したのも束の間、
じゃあ、ドギョムが俺を呼んだのはなんだったんだ、と疑問が湧く。
しかしその疑問は、Aの口から放たれる一言で、解消することとなる。
「スンチョリオッパ、おはよう」
それは、あの日から聞くことのなかった、Aだけが呼ぶ俺の名前だった。
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ゆいか(プロフ) - ぴょんさん» ぴょんさま、コメント下さりありがとございます!思い出した…と思いきや、でした、笑まだ記憶を戻すには少し時間がかかりそうですので、暖かく見守っていただけたら嬉しいです笑こちらこそ読んでくださってありがとうございます♡ (2022年10月7日 0時) (レス) @page44 id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - えー!!記憶思い出した!?!!面白いです!!更新ありがとうございます!! (2022年9月29日 23時) (レス) @page39 id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - なのこ5546さん» なのこさま、コメントくださりありがとうございます!すごく嬉しいお言葉ばかりで…大変励みになります、ありがとうございます( ; ; )これからも不定期にはなりますが更新頑張りますので是非また読みにいらしてください♡ (2022年9月23日 0時) (レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - コメント失礼します🙇♀️小説とっても面白いです!!紅一点がたくさんある中、主人公の記憶がなくなる設定はなかなか無いのでワクワクしながら読んでしまいました。更新楽しみにしておりますこれからも頑張って下さいっ!! (2022年9月16日 12時) (レス) @page29 id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆいか | 作成日時:2022年8月23日 1時