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「いってらっしゃい、ディノ」
ご飯を食べ終え、身支度を整えた僕をシュアヒョンが玄関まできて送り出してくれた。
「…ねぇ、シュアヒョンはさ、待ってるのが辛くなったことってないの」
僕の急な問いかけに、シュアヒョンはその大きな目を2、3回ぱちぱちとさせた後、優しく笑った。
「まぁ一度も辛くなかったか、と言われるとそうではないけど、彼女を待っているのを後悔したことはないよ」
そう言うシュアヒョンに、僕は何も言えなかった。僕にはまだわからない、1人で誰かを待ち続ける辛さも、想いも。
「…ディノにも大切な人ができたらわかるよ。
ほら、遅れるよ、いってらっしゃい」
シュアヒョンは腑に落ちない顔をしている僕の頭を優しく撫でてから、扉を開けた。
今は日光も平気みたいだ。
「行ってきます、」と声をかけて、僕は屋敷を後にした。
シュアヒョンはまだ知らない。僕が大学でAちゃんと出会ったこと。知り合って、仲良くなったこと。
あの日、初めて会った日に帰ってすぐシュアヒョンに言うつもりだったのに、なぜか僕の足はシュアヒョンの部屋に向かおうとしなかった。
僕はシュアヒョンに少し同情していたし、当然僕を助けてくれたシュアヒョンのために力になりたいと思っていたはずなのに。
今日は疲れたんだ。だからもう動きたくないだけだ、また明日シュアヒョンに言えばいい。なんて思って、眠りについた僕。
そしてそのあとも、何故か何かと理由をつけてシュアヒョンを避けていた。
自分でも何故かはよくわからない。
もし、シュアヒョンにAちゃんのことが知れたら、もうAちゃんとは大学で会うことはないだろう。そして僕らの正体も、Aちゃんに知れることになる。
それがどうして、こんなにも嫌なんだろう。
大学への道を歩きながら考えていると、雲に隠れていた太陽が急に顔を出して、僕を責めるようにジリジリと肌を焦がす。
慌てて捲っていたシャツを伸ばす。
「はぁ、そろそろ
そう呟いて、大学への道を急いだ。
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ゆいか(プロフ) - ノエルさん» ノエルさま、コメントありがとうございます💌嬉しいお言葉ありがとうございます🥲続きが気になると言っていただけると書いた甲斐があったなぁとすごく嬉しいです🥲不定期更新にはなりますがまた是非見にいらしてください♡ (2023年5月14日 23時) (
レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
ノエル(プロフ) - とっても先が気になります、いきなりのコメント失礼しました、更新頑張ってください！ (2023年4月9日 23時) (レス) @page49 id: a45be39e5a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - こあらさん» こあらさま、コメントありがとうございます！不定期更新にはなるのですが、楽しんでいただけるように更新頑張りますのでまたぜひ見にきてやってください（ ; ; ） (2022年9月16日 1時) (レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - りなさん» りなさま、コメントくださりありがとうございます（ ; ; ）自分の妄想の詰まりまくった設定なのですが、そう言っていただけると凄く嬉しいです！これからも不定期にはなりますが更新していくのでまたぜひ見てやってください！ (2022年9月16日 1時) (レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！！！！！！！！ (2022年9月13日 22時) (レス) @page30 id: f22e255f37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆいか
| 作成日時：2022年7月17日 23時
