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有岡「いや〜あ。それにしても可愛い便箋だよな。花柄なんて。少々汚い字だけどそこは気にしない。とおるちゃんかぁ…どんな子かなぁ」
と1人妄想の中に入る。
全員─有「「………」」
そんな有岡を可哀想な目で見ている者と白い目で見ている者。
伊野尾「大ちゃんは馬鹿だねぇ」
有岡「なにー!?」
妄想から引き戻された有岡がくるりと振り返り伊野尾を睨む。
伊野尾「ここ。男子校だよ〜」
有岡「知ってるさ」
伊野尾「どうやって女子がラブレターを下駄箱に入れるのさ」
有岡「そりゃあ…忍び込んで…」
八乙女「ここは部外者は入れないようになってる。夜も鍵が掛かる」
有岡「……………?」
高木「つまり、その差出人は男って事だ」
有岡「!!」
有岡「そげな〜〜!!」
床に崩れ落ちる。
知念「思いっきり、男の名前だしね」
薮「残念だったな…ニヤリ」
岡本「会長。顔が笑ってます」
薮「面白いからな」
山田「はっきり言った」
フラフラと立ち上がった有岡がラブレターをわなわなと震わせながら持っている。
有岡「男からだなんて〜。どうすればいいんだ〜」
頭を抱える有岡。
中島「何て書いてあるの?」
伊野尾「ふむふむ。『今日の放課後体育館の裏の木のところに来て下さい』だってさ」
有岡「あっ」
手に持っていたはずのラブレターがいつの間にか伊野尾の手によって広げられていた。
薮「呼び出しか。やるな」
高木「告白は直接というわけか」
八乙女「これは行ってあげないと」
伊野尾「行かなかったら恨むだろうねぇ」
4人の顔がニヤニヤしている。
有岡「楽しんでるだろ…」
薮「はっはっはっ」
有岡「ど〜やって断ろ〜!」
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作者名:hina | 作成日時:2018年3月19日 15時