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岡本「次はサッカー部だね」
中島「2人とも大丈夫？水分補給する？」
知念「ありがと。僕はまだ大丈夫」
岡本「山ちゃんは？」
3人より1歩後ろを歩く山田に振り向いて声を掛ける。
山田「……」
岡本「山ちゃん？」
山田「…………」
知念「涼介！」
山田「えっ？何？」
中島「珍しい。やまがぼ〜としてるの」
山田「そうかぁ？でどうした？」
岡本「水分。いる？」
山田「今はまだいい」
岡本「そっか。必要なら言って」
山田「うん」
会話が終わると丁度サッカー場が見えてきた。
サッカー場は校舎より少し下の位置にあるため、数段の階段を下りることになる。
4人が階段を下りると今度はサッカー部員が興奮しながら集まってきた。
「姫。お疲れ様です」
「暑い中、有難うございます」
ここでも姫は大歓迎を受ける。
知念「有難う。皆も暑いのに練習ご苦労様」
咄嗟に姫スマイルがでるあたりさすがは知念。
山田「……あの。練習頑張って…下さい」
先程とは違い、促される前に山田は応援の言葉を口にした。
知念「全国大会頑張って」
「うおぉぉ！姫の応援が聞ければ、100人力だ！」
「力が沸いてくる！」
お互いが「良かったな！」と喜びを分かち合っている。
その様子を見ていた山田は嬉しいと感じている自分に気付いた。
「喉乾きませんか？レモン水飲みますか？さっぱりしますよ」
部員の1人が少し頬を赤らめながらレモン水を薦めてきた。
「おい！姫にそんなものを薦めるんじゃねぇ」
「10分前から外に置いてあった物だ。もし、姫に何かあったらどうするんだ」
レモン水を薦めた部員が周りの部員に怒られている。
岡本「何かあったら大変なのは君達も同じでは……」
山田「飲む」
全−山「「えっ？」」
山田「レモン水…頂戴……」
山田の口から意外な言葉が飛び出した。
耳を疑った全員が一瞬し…んとなる。
知念「そうだね。僕も貰おうかな」
続く知念の言葉に部員達が我に返る。
「おっおい！新しいコップを持ってこい！」
「今、準備します！」
急に部員達が慌ただしくなる。
3人が珍しいものを聞いた…と言わんばかりに山田の方に視線を向ける。
山田は顔を下に向けていたが少し頬が赤いのを見逃さなかった。
3人は顔を見合わせると小さく微笑む。
やがて、レモン水を薦めた男子が4つのレモン水を持ってきた。
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作者名：hina | 作成日時：2018年3月19日 15時
