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着替え終わると花畑のテンションは最高潮になり「さすが僕の衣装!」と誉めちぎっている。
その騒がしさに気付いた会長がミーティングルームに入ってきた。
薮「ふむ。素晴らしい出来だな」
花畑「ありがと〜」
有岡「今年の姫の制服はセーラー服か」
伊野尾「可愛い。可愛い」
高木「ところでメイク係は?」
山田「えっ?こんな暑い中メイクするのか?」
知念「汗で流れるよ」
花畑「ダメダメ。姫は如何なる時でも完璧にしないと」
姫スタイルに関しては決して手を抜かない花畑。
化粧という言葉を聞いて、さらにテンションが下がった2人。
そこへ光が慌ててミーティングルームに入ってきた。
八乙女「大変な事になった」
薮「ふむ。大貴。何をした?」
伊野尾「正直に言え〜」
有岡「だ〜から。問題事=俺じゃねぇ!俺はまだ何もやってねぇわ!」
高木「だ〜から。お前も『まだ』ってなんだ」
岡本「副会長。どうしたんですか?」
八乙女「あぁ。メイク係が食中毒でこられない」
中島「スイーツ部といい、メイク係といい、食中毒って……」
薮「バカ者どもが…」
さて。
メイク係がいない現状。
どうするか?
山田「メイクなしでいい」
知念「そうだよ。メイク係いないんだし」
メイクなしを提案する2人。
そんな2人に悲しい言葉を突きつけられた。
伊野尾「じゃあ、俺しようか〜?」
山知「「えっ?」」
薮「ふむ。頼めるか」
伊野尾「いいよ〜ん」
八乙女が持ってきたメイク道具を伊野尾が覗きこむと化粧水を手に取った。
慣れた手つきでメイクをしている伊野尾に1年組が目を丸くする。
山田「いのちゃん先輩。すごいですね」
岡本「メイク上手いです」
中島「なんか凄く慣れてる感じがする」
知念「まさか。いのちゃん先輩女装癖があるとか?」
伊野尾「無いわ女装癖」
岡本「じゃあ、なんでこんなに慣れてるんですか?」
伊野尾「そりゃあ、何回もしてたら出来るよ〜」
知念「ニューハーフ?」
伊野尾「知念……」
メイクを一時中断し肩をガクッと落とす。
高木「違う違う。女装癖があるわけでもニューハーフでもないって」
山田「じゃあ何で……」
薮「伊野尾はもと姫だ」
1年組「「えー!!!」」
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作者名:hina | 作成日時:2018年3月19日 15時