すくーるでいず・すとーりー (ページ26)

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か→可愛い貴方に手料理を 1 ページ26

ー生徒会室ー

伊野尾「う～ん。ど～しよっかなぁ～」

全ての業務を終えて全員が帰っていった誰もいない生徒会室。

ちょっとやることがあるからと伊野尾だけが生徒会室に残った。

開いたパソコンの画面をじっと見つめる。

伊野尾「やっぱり、どっちがいいかは試してみないと駄目かな」

マウスを動かしながら伊野尾の眉が歪んでいく。

伊野尾「でもなぁ。上手く出来るかなぁ」

静かな空間でわざとブツブツと独り言を口にしていた。

ガチャ。

高木「まだいたのか」

伊野尾「高木こそどうした～」

高木「俺は忘れ物」

机の引き出しを開けて目的のものを取り出す。

伊野尾「ふ～ん」

再び、パソコンの画面に視線を移す。

何かをじっと見ている伊野尾に高木は何をそんなに真剣に見ているのかちょっとの好奇心を抱いた。

高木「何見てんだ」

伊野尾の後ろに回り込み画面を覗く。

高木「味噌汁の作り方？」

伊野尾「う…ん」

高木「何で味噌汁なんか」

伊野尾「ちょっとね。ご飯に合うものがねぇ」

高木「まあ、ご飯に味噌汁は定番だからな。伊野尾って料理出来たっけ？」

イメージが沸かない。

伊野尾「出来ると思うかぁ？」

高木「思わねぇ」

伊野尾「ばっさり言うね」

高木「レトルトじゃ駄目なのか？」

伊野尾「どうせなら美味しい味噌汁がいい」

高木「なるほどな。だったら光に教えてもらうとか」

伊野尾「あぁ。そうか。よし。明日教えて貰おう」

そうして2人は生徒会室を後にした。