Twin EARTH～心をむすぶ～ (ページ44)

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行く先々で被害をもたらしたドクターが次に向かったのはオペレーションルームだった。

扉が開いた瞬間。

ドクター「涼介ー！！時間過ぎたー！！」

ピーーーッ！！『ショウキョシマシタ』

ビビィーー！『エラーデス』

機械の動く音だけを響かせていたオペレーションルームで口元をニヤつかせていたギークと黙々と作業をしていたシーネが突然の怒声にタイミングよろしくenterを押した。
　

オペレーションルームを一目見ると。

ドクター「やっぱり、ここは違うか」

くるりと背を向けた。

消えてしまったデータにちょっとだけため息を落とすとシーネはイスから立ち上がり、出ていこうとしているドクターの背中に声を掛けた。

シーネ「涼介さんを探しているのですか？」

ドクター「そうなんだよ。シーネ知らない？」

シーネ「侑李さんが知らないのなら、誰も分かりませんよ」

ドクター「だよね」

エラーになったコンピューターを無言でやり直しながら2人の会話を聞いていたギーク。

ギーク(やっぱり、お父さんじゃん)

　

シーネ「それで。涼介さんは何をしたんですか？」

ドクター「よくぞ聞いてくれた！今日は午後から身体機能チェックするって言ったのに約束の時間になっても来ないんだよ。ホントに何処行ったんだか。あのバカ」

エラーになった情報を取り戻したギークがイスをくるりと回して振り向く。

ギーク「調べてみる？スピリットストーンの波動を辿れば分かると思うけど」

ドクター「うーん。じゃあ、お願いしようかな」

ギーク「任せて」

ウィンクを1つドクターに投げるとギークは鼻歌でも歌う勢いでキーボードを軽快にタッチさせた。

コマンダーのスピリットストーンをヒットさせるとギークは頭を傾けた。

ギーク「いたけど。ここ何処？」

ドクター「どれ？」

シーネ「えーと」

ギークの後ろから2人がモニターを覗き込む。

シーネ「これ…都市の外ですよ。涼介さん転送して行かれたみたいですね」

ドクター「まさか、ここって…」