Twin EARTH～心をむすぶ～ (ページ41)

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第6章 1 ページ41

その日、レセプションルームではドクターとギークが互いに譲らない交渉を繰り広げていた。

ギーク「お願い！」

ドクター「ダメ！」

ギーク「お願いったらお願い！」

ドクター「ダメったらダメ！」

ギーク「一生のお願いだから！」

ドクター「ギークの一生のお願い聞いてたらきりがない！」

ソニック「あいつら何してるんだ？」

両手を合わせて頭を下げているギークと頭を左右に振っているドクター。

レセプションルームに入った瞬間、視界に飛び込んできた2人を避けて、ソニックハンターは少し離れた場所で休息しているスコープとラピットファイヤーの側に近付いた。

スコープ「あいつらな…」

SHINOBI「コマンダーの事で揉めてるんだよ」

ソニックハンターの背後からコーヒーとカップをお盆に乗せてSHINOBIとバレットが現れた。

いつの間にかファルコンJrも加わった全員がソファーに集まり、コーヒーに口を付けた。

ソニック「で、コマンダーがどうしたんだ？」

ラピット「ギークの分析したい病が出たんだ」

バレット「前々からギークはコマンダーを分析したがってただろ。その許可をドクターに貰っているんだ」

ファル「あれ？前に許可が出なかったか？分析」

スコープ「それはコマンダーが訓練している所を見るだけで指示は出すなってやつだろ。今回は指示を出して分析したいんだと」

ファル「あ～なる」

ギーク「何で！何でなのさ！観察は許してくれたのに何で分析は許してくれないんだ！」

涙を流しながら、どこからともなく取り出したハンカチを口に加えて引っ張るギーク。

ギーク「コマンダーはいつまでも子供じゃない！立派な大人なんだ！」

ラピット「確かに大人だな」

SHINOBI「生まれてから日は浅いけど」

ファル「この場合どっちなんだろ」

ギーク「お父さんがいつまでもコマンダーを離さないから自我が生まれないんだ」

バレット「自我は充分あると思うけど」

ソニック「でも、時々ドクターの意見に準じてる時もあるけどな」
　

ギーク「お願いです！お父さん！コマンダーを俺に下さい！」

SHINOBI「何か。趣旨が変わってきてるね」

スコープ「馬鹿馬鹿しい」

ドクター「誰がお父さんだ。誰が」

ギーク「はう〜。お父さん厳しい～」

ドクター「まだ言うか」

四つん這いになって涙を流すギークを冷めた瞳でドクターが見下ろしていた。