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フィリナ「あの人達が扉を直して下さるんですって。良かったですね」

静乃「まあ。侑李様のお仲間が?そのような方達に直して頂けるなんて。お手を煩わせます」

ソニック「あっ。いえ…」

静乃の好意的な態度に戸惑う2人。

フィリナ「すみません。お2人共。お願いします」

女性2人に頭を下げられて、ソニックハンターとバレットは慌てて扉を直した。





扉の修理を終え、フィリナが入れたお茶で一息付いていると玄関の方から足音が聞こえてきた。

「母ちゃん。扉直ったのか?」

入ってきたのは12.3歳ぐらいの男の子だった。

男の子はソニックハンターとバレットの顔を見ると表情を歪ませた。

晴希「何であいつの仲間がここにいるんだよ」

静乃「晴希!そんな事を言うもんじゃありません」

晴希「何言ってんだよ。こいつらはシャインアースの人間だぜ。裏切り者の仲間だ!」

静乃「何て事を!裏切りだなんて」

晴希「そうじゃないか!あいつは俺達を裏切ってシャインアースに行った!その間、こっちは大変だったってのに!」

2人の会話から晴希が言っている裏切り者とはコマンダーの事だとすぐに理解した。

晴希「あいつが俺達を守ってくれなかったから、父ちゃんはモンスターに殺られて、母ちゃんは不自由な体になった。いいか!戻ったら、あいつに言っておけ!俺は一生お前を許さないってな!」

晴希は怒鳴り声を響かせると再び、出て行ってしまった。





静乃「すみません。息子が失礼な事を言って」

バレット「いえ。いいんです」

「俺達慣れているんで」という言葉をバレットは飲み込んだ。




 



グロウアースに来て数ヵ月。

たった1人で守ってきたコマンダーに感謝はすれど悪く言う人は今までにいなかった。

そう、今朝までは。

2人の脳裏に今朝の出来事が思い出された。





コマンダーとドクターがシャインアースに行っていたのは約1年間。

町は深月の結界で守られていたが転送装置を誤って作動させてしまい、外の世界に出てしまう事が稀にあった。

そこでモンスターに襲われ、怪我をしたり、命を落とす。

今まではコマンダーがすぐに駆けつけていたが、彼がいない間は深月とシーネが強制転送で何とか助けた。

しかし、どこに転送されたのか特定するまでに時間がかかると間に合わない場合があった。

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作者名:hina7 | 作成日時:2021年10月20日 18時

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