Twin EARTH～心をむすぶ～ (ページ26)

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第4章 1 ページ26

オペレーションルームを照らすコンピューターの光。

ギークがいつも座る位置に珍しくドクターが座っていた。

隣にはコマンダーがいる。

コマンダー「あっ。今のところ、モンスターの動きをスローで」

ドクター「はいよ」

2人はここ数ヶ月の戦闘をモニターで確認している最中だった。

扉が開き、シーネが入ってくる。

シーネ「珍しいですね。2人がここにいるの」

ドクター「シーネ。どうしたの？」

シーネ「情報を整理しに来ました」

ドクター「あっ。僕達邪魔かな？」

シーネ「いいえ。邪魔じゃありません」

コマンダー「今度は別の角度から」

ドクター「はいはい」

シーネ「何してるんですか？」

ドクター「最近、モンスター退治で怪我する事が多くなってきたからね。戦闘の情報収集」

シーネ「ああ。だから、オペレーションルームに居たんですね」

今までの戦闘はオペレーションルームのコンピューターに全て撮ってある。

ドクター専用のコンピューターで見ようと思えば見れるのだが、それは研究用なので動画を分析しながら見るには不向きだった。
　

シーネはコンピューターの前に座るドクターをじっと見つめる。

シーネ「やっぱり、そこに侑李さんが座っているとしっくりしますね」

ギークが来る前、戦闘を補助していたのはドクターだった。

その補佐をしていたのはもちろん、シーネ。

ドクター「そお？」

シーネ「はい。侑李さんはもう、やらないんですか？涼介さんの補助」

ドクター「やらないね。今はギークがいるし。彼のほうが技術はあるし」

シーネ「そんな事ないです！僕は侑李さんの方が凄いと思います。医師としても研究者としても優秀で情報処理まで出来る。僕は尊敬します」

ドクター「有難う。確かに僕は何でも出来るし優秀だけど。情報処理能力はギークの方が遥かに上だよ。それは君だって分かってるだろ」

シーネ「………」

コマンダー「侑李。ここ。モンスターの動きと皆の動き。それから、攻撃するまでの情報を出してほしい」

ドクター「うわっ！難しい注文が来た。ちょっと待ってね」

モニターとにらめっこをしながら、ドクターが操作する。

その様子を見ていたシーネが声をかけた。

シーネ「僕がしましょうか？」

ドクター「ほんと？頼むよ」

2人が場所を入れ替わるとドクターは「助かる。最近してないから、鈍っちゃってさ」と溢した。

シーネはちらりとドクターを見てから、コンピューターに手をかけた。