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バレット「じゃあ、何かのきっかけで思い出す可能性があるかもしれない?」

ドクター「まあ、絶対とは言い切れないけれど」

ギーク「だったら、古典的記憶喪失治療法として1発殴ってみる?」

ドクター「いいけど、その前に練習としてギークを殴らせてね」

にっこり笑うドクターの背後に闇を見たギークは「ごめんなさい。冗談です」と身を縮めた。
ドクター「なーんだ。冗談だったんだ」

笑顔を崩さないまま安心した様子を見せていたが、背後に見える闇は消えていなかった。

ラピット「そもそもコマンダーを殴ろうとしても簡単に避けられるだろうけどな」

正論に全員が納得した。







そんな会話をしたのが2週間前。

未だにコマンダーの記憶は戻らない。

 


ドクターは目覚めてから2ヶ月と少し、色々と試したがコマンダーは変わらなかった。






せんせーションズはモンスター討伐の為に都市の外に来ていた。

スコープ達がグロウアースに来てから、週2回エリアを変えながら退治をしてきたがモンスターはまだまだ生息している。

それでも、せんせーションズのお陰で確実にモンスターは減っていた。





今日もコマンダーは変わらない。

スピリットストーンで外に出るとすぐにモンスターと戦う。

仕方がないのでスコープはギークとドクターから情報を貰って、仲間に指示を出した。

スコープ達が1体倒している間にコマンダーは2体倒して3体目に突入するところだった。

取り敢えずはコマンダーが倒そうとしているモンスターで最後だ。

コマンダーはモンスターに向かって剣を振り下ろした。

4つに切り裂かれたモンスターの体が大きな音を立てて地面に落ちる。

これで終了かと思われたその時。

異変が起きた。





4つに別れた物体がうねうねと動き、それぞれに1体のモンスターとなって復活した。

ソニック「増えた!?」

ラピット「冗談だろ」

驚愕する2人の横をすり抜け、コマンダーが4体の内の1体を半分に切ると2体のモンスターが出来上がった。

コマンダー「チッ」

スコープ「切るのがダメなら撃つ!」

すると今度は撃たれた場所から毛玉が飛び出し、毛玉がモンスターとなる。

ファル「何しても増えるー!!」

ファルコンJrが頭を抱えて叫んだ。

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作者名:hina7 | 作成日時:2021年10月20日 18時

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