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侑李はメディカルルームに涼介を呼び出した。

侑李「涼介のメディカルチェックをしたい」

涼介「必要ない」

予想どおりの答えが速攻返ってくると侑李は涼介に背を向けたままクスリと笑った。

(全然変わってない。ほんと相変わらず)

くるりと涼介の方を向くと。

侑李「すっごい久し振りなんだよ。この3年間、僕は涼介のメディカルチェックをいっっっかいもしていない」

涼介「………」

侑李「分かってる?涼介がぜ〜んぜん帰ってこないから。データだって3年前のまんま。ほんとに。いくら、チェックだけでも帰ってこいって言っても帰ってこないんだから」

一気に話しながら顔を近付ける。

が、侑李の顔が目の前にあっても涼介の反応は一切変わらなかった。

プンスカ怒る侑李が涼介から離れる。

侑李「どれだけ心配したと思ってるの。いくら涼介が強いからと言ってもシークレットミッションだよ。しかも1人で」

この3年間の事を思い出すとじわりと瞳に涙が溜まる。

そして「……分かった」と涼介は折れた。

瞬間に侑李は満面の笑顔になる。

この時、心の中では勝ったとガッツポーズをしていた。

悲しい表情や涙を見せれば、涼介は必ず折れる事を侑李は知っていた。

実のところ涼介もそれが演技だという事は分かっていた。

分かってはいたが侑李の涙にはどうしても弱かった。

昔から。





侑李はメディカルチェックの機械を涼介に近付けながら、表情を固くする。

侑李「でもね。本当に心配だったんだ。怪我をしてないか。病気にかかってないか。『力』を、使い過ぎて身体に影響が出てないか…とかね」

涼介「……分かってる」

涼介は静かに目を閉じた。

侑李「本当に分かってる?僕が医学の勉強したのは全部涼介の為なんだよ。お父さんとお母さんに約束したんだから」

ゆっくりと目を開ける。

涼介「…分かってる。有難う…」

(って言ってるけど。きっと、無茶するんだろうな)

涼介の顔をじっと見ながら侑李はそんな事を思っていた。

第2章 1→←9



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設定タグ:Hey!Say!JUMP , せんせーションズ , 山田涼介   
作品ジャンル:タレント
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hina7(プロフ) - ドロシーさん» 心配かけてすみません。ネタバレになるので言われませんが理由はありますよ (2017年5月2日 23時) (レス) id: 458abac2e5 (このIDを非表示/違反報告)
ドロシー - 薮ちゃんが山田君に負けた!?てっきり薮ちゃんが勝つのかと思いました (2017年5月2日 18時) (レス) id: d8c50b3d46 (このIDを非表示/違反報告)
hina7(プロフ) - ドロシーさん» 楽しみにしてくださったのに中身を省略してすみません。懲りずにこれからもよろしくお願いします (2017年5月2日 17時) (レス) id: 458abac2e5 (このIDを非表示/違反報告)
ドロシー - まさかのつぎは薮ちゃんと山田君の勝負ですか!?ぶち楽しみです (2017年4月30日 23時) (レス) id: d8c50b3d46 (このIDを非表示/違反報告)
hina7(プロフ) - ドロシーさん» ストーリー上知念さんが適任だったのと。やっぱり好きなコンビだからですね。 (2017年4月21日 14時) (レス) id: 458abac2e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hina7 | 作成日時:2017年4月3日 18時

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