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おとり大作戦を決行するにあたって、モンスターの目をこちらに向けさせたまでは良かったが、バレットの飛距離をすぐに見破られて、モンスターは空から一切下りてこなくなった。

攻撃が当たらなければ、モンスターを倒す事は不可能。

どうしたものかファルコンJrとバレットが考えているとモンスターは羽を大きく一振りし、風を起こした。

強風に2人が耐えているとそれに混じって、何かに切り裂かれているような鋭い痛みが全身を襲った。

その後も鋭い痛みは2回続き、気が付くと2人はこの地を覆っている水の上に倒れ込んでいた。





バレット「これってもしかして絶体絶命ってやつ?」

ファル「もしかしなくてもそうだろ」

バレット「やっぱり?次、来たらヤバいね」

ファル「だな」

何とか体を起こしたものの、立ち上がる力もなく踞ったまま、空を見上げるとモンスターはとどめと言わんばかりに羽を広げていた。

最後の攻撃がスローモーションのように映る。

バレットの濡れた髪から雫が頬を伝って地面に落ちた。

死を覚悟した2人の前に。

突然、人の姿が現れ、強風が2人の横を通りすぎた。

目を大きく開き、よく見るとそれはギークだった。

ファル「ギーク!?」

小さな鉱石を持ち、ギークは両手を前に突き出していた。

鉱石が淡い光を発して、モンスターの攻撃を受け止めている。

ギークの口から小さなうめき声が聞こえる。

バレット「ギーク!ダメだ!逃げて!」

バレットの言葉が届いているのかいなのかギークは2人の前から動かない。

攻撃を必死に食い止めるギーク。

攻撃を食い止めている鉱石に小さな亀裂が入る。

ギーク(頼む!もってくれ!)

ギークは心の中で祈る。

だが、その祈りも虚しく鉱石は。




割れた。




刹那。

風の刃が3人の皮膚を刻み、体は吹き飛んだ。

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作者名:hina | 作成日時:2021年6月5日 19時

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