第14夜 1 ページ7
涼介、雄也、光が店から出ると夜が街を包んでいた。
時計は23時になろうとしている。
時間帯が夜中とあってダークストーンで薄暗くなっていた空は星も月もない漆黒が広がっていた。
唯一の光は等間隔に設置された街頭のみ。
暗闇を覆い尽くす街の中ではダークストーンに浸食された人達が更に増えていた。
それとは別に数時間前と様子が違っていると気付く。
感情を乱している人の中に混じって倒れている人がいる。
涼介達に浄化された人達は今まだ眠っているが地面で眠っている人の数が明らかに増えていた。
涼介は近くに倒れている親子の側にしゃがみこんだ。
親子をじっと観察しては時折、顔を上げて辺りを見回したり、空を見上げたり、感情を乱している人を見つめていた。
やがて、涼介がゆっくりと立ち上がる。
雄也「何か分かったか?」
涼介「浸食されて眠っている。何でこんな浸食のされ方してるのかは分からないけど」
光「夜だからか?」
涼介「さあな。どちらにしてもやる事は一緒だ」
光「そうだな」
雄也「なら、起きている奴を優先だな」
涼介「その方がいいな。感情が高ぶって何をするか分からないから」
光「了解。じゃあ、まずは……」
「…公園の方から」と続けようとした光の言葉が途中で止まった。
思いがけない訪問者によって。
雄也「何しに来た?」
鋭い目付きで刑事2人、探偵とその助手を睨み付ける。
そんな雄也の横で何事もなかったかのように立っている涼介を、裕翔はじっくりと見つめた。
裕翔「何で……立ってるんだ。刺されたはずじゃ……」
雄也「残念か。涼介が生きていて」
裕翔「………その…」
雄也の気迫に一瞬たじろいだ裕翔だったが、再び体の中で黒いものが渦を巻き始めた。
エースハシヌベキヒト。
裕翔「ちが…う」
侑李「裕翔!?」
裕翔は頭を抱えて1、2歩後ずさる。
エースハイキテイテハイケナイ。
裕翔「生きていては…」
宏太「裕翔。気をしっかり保て!」
圭人「中島くん。自分を見失わないで!」
裕翔「くっ…」
何かに耐えるように体を震わせている裕翔に雄也と光が怪訝な表情をした。
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hina(プロフ) - 涼愛さん» 有難うございます。嬉しいです。次回作は…あると思います。 (2021年3月24日 20時) (レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - こちらこそこのような素敵なお話を読ませて頂けて光栄です!次回作などありましたら楽しみに待ってます! (2021年3月23日 22時) (レス) id: 538180af25 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - 涼愛さん» ほんとですね。誤字を教えてくれて有難うございます。感謝です。 (2021年3月23日 20時) (レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - 最後の最後ですみません!スペードのところが裕翔くんになっていて気になったためコメントしました。差し支えなければ訂正お願いします(--;) (2021年3月23日 7時) (レス) id: 538180af25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hina | 作成日時:2021年2月8日 21時