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スペードとダイヤを安全な場所まで案内しているジャックの横で、キングはひたすら指を動かしながら、エースに連絡をとっていた。
キング「と言うわけで、こちらで扉を解除するから、それまで待っててよ」
エース『頼んだ』
キング「あと、探偵助手には気を付けてね。まあ、そんなところでは何も出来ないだろうけど」
エース『分かった』
通信が切れるとキングは動かしていた指を止めて、腕を伸ばした。
キング「よし！やるか！」
ジャック「気合い入ってるな」
キング「そりゃあ、相手はIT界の天才だからね。妨害されるのは必須。気を引き締めないと」
ジャック「アレキサンドライトあるから余裕だろ」
キング「いやいや。天才が相手だから、油断は禁物」
ジャック「いざとなったら、クリスタル使えよ」
キング「分かってる」
キングは深呼吸一つすると再び、指を動かした。
深い床部屋に落ちて、咄嗟に体制を整え着地したエースはキングからの通信を終え、暗闇の中、ダイヤモンドの光を頼りに裕翔を探した。
ジュエリーの力で身体能力が強化されているエースと違って、裕翔は普通の人間だ。
かなりの衝撃を体に受けただろう。
それほど広い部屋ではなかったのか裕翔はすぐに見つかった。
エース「顔色が悪い気がする」
暗闇の中の小さな光では裕翔の全てを把握出来ない。
それでも全身を打ったのだから、骨折の一つや二つしているだろう。
光を消してダイヤモンドを裕翔に近付けると淡い粒子が裕翔を包んだ。
数分後、粒子が消えた。
エース「これで大丈夫」
エースは安堵すると床にドカッと座った。
暗闇の中、考えることは先程の出来事。
エース(恐らく、あれは俺を捕まえるための罠)
そのために選ばれた裕翔。
言わば、裕翔はエースを捕まえるための道具にされた。
エースは過去の過ちから、裕翔を気にかけることが多い。
特に警備をしている彼に危険が迫ると人知れず助けた事が何回かあった。
それを高澤誠は気付いていたのだろう。
今回、大事な部屋に一番近い所に裕翔を配置したのも、彼を床部屋に落としたのも、全てはエースを捕まえるため。
落ちた裕翔をエースが助けるだろうと予想したからだった。
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hina(プロフ) - 涼愛さん» 有難うございます。嬉しいです。次回作は…あると思います。 (2021年3月24日 20時) (
レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - こちらこそこのような素敵なお話を読ませて頂けて光栄です！次回作などありましたら楽しみに待ってます！ (2021年3月23日 22時) (レス) id: 538180af25 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - 涼愛さん» ほんとですね。誤字を教えてくれて有難うございます。感謝です。 (2021年3月23日 20時) (レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - 最後の最後ですみません！スペードのところが裕翔くんになっていて気になったためコメントしました。差し支えなければ訂正お願いします(--;) (2021年3月23日 7時) (レス) id: 538180af25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2021年2月8日 21時
