第…夜 1 ページ42
『今宵、深夜0時に高澤誠のパソコンを頂きに参上いたします。怪盗y-ELLOW-voice』
窓一つない部屋を照らしている5つのモニターの光。
その光を照らすのは20代後半の青年の顔。
青年はカードを手にニヤリと笑った。
「これで、俺は証明される」
怪盗y-ELLOW-voiceから朝一に予告状が届き、急に慌ただしくなった担当警察が資料作りにターゲットとの打ち合わせと作戦会議をなんとか乗り越え、いつものように緊急会議が遅れて始まった。
1時間程で緊急会議が終了すると4人の青年は車でターゲットの指定する建物に向かっていた。
宏太「IT界を変えた天才高澤誠、か」
助手席では宏太が会議で貰った資料をもう一度、読み返していた。
裕翔「詳しいことは分からないけれど、凄い有名人」
運転をしながら、ちらりと助手席の宏太を見る。
侑李「超有名人で超天才の大金持ち。だから、彼のパソコンが狙われたのかも。最も、僕にとってはただのパソコンにしか見えないけど」
裕翔「そんな有名人なのに顔写真がどこにも載っていないって言うものも不思議だね」
圭人「写真嫌いらしいよ」
侑李「やっぱり、天才ってどっか変わってるんだ。で、その天才は自信家でもあるわけなんだ」
圭人「警備のこと？」
侑李「まあね」
裕翔「警備配置は彼が指揮する、だっけ？」
宏太「ご丁寧に誰がどこを警備するのか細かく指定している。俺達も含めてな」
裕翔「それ見たけど、パソコンが置かれた部屋の前を警備するの俺と警備員1人なんだよね。何で俺なんだろう」
侑李「僕も思った。一番大事な入口は普通、警察を配置するものだけど。しかも、2人だけって」
圭人「そうなんだ。せめて人数を増やすか警察に変えてほしいと言ったのだけど、聞いてくれなかった」
裕翔「正直、俺、警備員と2人って自信ないんだけど」
宏太「何か彼なりの理由があるんだろうな」
圭人「だと思う。ごめんね。中島君」
裕翔「大丈夫。分かってるから」
相手がIT界の天才ともなると警察も大きく前に出られない。
その辺の事情は裕翔も分かっているのでこれ以上は何も言わなかった。
宏太「とにかく、もし何かあったら、すぐに連絡しろよ」
裕翔「分かった」
少し、緊張した裕翔はハンドルをぎゅっと握りしめた。
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hina(プロフ) - 涼愛さん» 有難うございます。嬉しいです。次回作は…あると思います。 (2021年3月24日 20時) (
レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - こちらこそこのような素敵なお話を読ませて頂けて光栄です！次回作などありましたら楽しみに待ってます！ (2021年3月23日 22時) (レス) id: 538180af25 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - 涼愛さん» ほんとですね。誤字を教えてくれて有難うございます。感謝です。 (2021年3月23日 20時) (レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - 最後の最後ですみません！スペードのところが裕翔くんになっていて気になったためコメントしました。差し支えなければ訂正お願いします(--;) (2021年3月23日 7時) (レス) id: 538180af25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2021年2月8日 21時
