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怪盗y-ELLOW-voiceはジャック(大貴)の手引きでターゲットの招き猫が保管してある部屋に忍び込み、霧が漂う中、招き猫を手にしていた。
招き猫の持ち主である石牧光造は両膝を床に付け、涙している。
その前には優しい表情のダイヤ。
石牧「君達の言うとおりだ。俺はそれに固執していた。それを手にした時からあまりにも上手くいくから、そればかりを大事にして俺の体を心配する家族が見えていなかった」
ダイヤ(光)「それが分かったなら、あんたはもう大丈夫だ。これからもやっていける」
石牧「有難う…」
石牧がホッと息を付き、静かに笑うと霧が晴れた。
スペード(雄也)「さて。ダークアイテムもゲットできたし。逃げるか」
その言葉を合図に出口を目指そうとした瞬間、部屋のドアが開かれ、裕翔が3人の前に立ちはだかった。
スペード「おいおい。今日は身内以外誰も入れないんじゃなかったのか?」
裕翔「今度こそお前達を捕まえる。その為なら……」
裕翔がぐっと拳を握りしめる。
ダイヤ(光)「って事は何か?不法侵入か?」
スペード「いいのか?探偵が不法侵入して」
裕翔「お前達に言われたくない」
エース(涼介)「まあ……確かに。その通りだ」
台詞が終わると同時にエースはダイヤモンドが嵌め込まれた指輪を胸の前で掲げた。
ダイヤモンドが小さく輝くと白い煙が裕翔を包み込む。
裕翔「なっ、何だ!何をした!?」
自分を取り巻く煙を追い払おうと両腕をバタバタ動かす。
が、どんなに腕を動かしてみても煙は消えなかった。
しばらくすると裕翔の瞼がゆっくりと落ちてきた。
と同時に全身の力が抜けていく。
2.3歩後退りすると自分の体を支えられず、片膝をついた。
そして、そのまま床に倒れた。
ダイヤ「根性だねぇ。1人でここまで来るなんて」
スペード「余程、俺達を捕まえたかったんだろうな」
エース「…………まあ、無理だけどな」
ダイヤ「どうする?こいつ置いていく?」
エース「ここに寝かせて置くわけにはいかない。連れてくさ」
スペード「そうだな」
スペードがサファイアを裕翔に向かって掲げる。
サファイアが光り、その光は裕翔を包んだ。
裕翔の体がゆっくりと浮かぶ。
スペード「よし。逃げるか」
今度こそ3人は部屋を飛び出した。
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作者名:hina | 作成日時:2020年10月4日 21時