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それはあまりにも非現実的な事だった。
人がダークストーンに侵食される。
ジュエリーを使ってそれを浄化する。
他にもジュエリーにはいろんな力が使える。
あまりにも理解し得難い事だらけで大貴の頭脳では到底処理出来なかった。
大貴「…………」
完全にフリーズする。
雄也「あらら〜。固まってる」
光「まあ、仕方ないよな。俺だって実際に体験してなかったら、信じなかったし」
大貴「……魔法使い…」
フリーズから戻った大貴がぽつりと呟く。
雄也「は?何て言った?」
大貴「怪盗y-ELLOW-voiceの正体は魔女!!」
光「俺達男だから、魔女じゃないだろ」
雄也「だったら何だ?魔男?」
光「『まおとこ』はねぇだろ」
ケラケラとお腹を抱えて2人が笑っているその横で涼介が口を尖らせながら呟いた。
涼介「魔法使いでも魔男でもないし」
懐かしさに時間を忘れて、過去に戻っていると後ろから声を掛けられた。
涼介「そんなところで何やってるの」
ハッとする大貴。
大貴「あっ。探し物してたら、こんなもの見つけてさ」
涼介「発信器?」
大貴「そうそう。俺が仲間になるきっかけを作ってくれた」
涼介「へ〜。まだ、あったんだ」
大貴「まあね」
再び、発信器に懐かしさを感じていると。
涼介「いいけどさ。お昼出来たよ。いらないならそれでも……」
大貴「うわああ。食べる!食べます!」
一瞬で現実に戻ってきた大貴は慌てて、発信器を片付けてダイニングに走った。
大貴「そう言えばさぁ。前から聞きたかったんだけど」
テーブルを囲み、昼食にありついていると突然大貴が思い出したように切り出した。
光「何?」
大貴「この店って和食屋だろ。何で『JUMP』なんてダッサい名前にしたわけ?もう少し、和食屋らしい名前にすれば良かったのに」
雄也「ダサくて悪かったな」
涼介「え〜と」
持っていた箸を止めて当時を思い出す。
どんな理由があるのかワクワクしながら大貴が耳を傾けていると。
涼介「確か……y-ELLOW-voiceの事をいろいろ決めたら、名前を考えるのがめんどくさくなって適当に決めた?」
光「そうそう。たまたま雑誌に載ってた単語をみて決めたんだよな」
雄也「これでいいじゃんってな」
期待外れな答えが返ってきた。
がっくりと項垂れた大貴は一言呟いた。
大貴「…………適当すぎるだろ」
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作者名:hina | 作成日時:2020年10月4日 21時