第2夜 1 ページ19
人で溢れる華やかな街から少し離れた場所に緑豊かな公園がある。
ジョギングをする若者。
ゆったりと散歩をするお年寄り。
楽しそうに遊ぶ親子。
などなど。
それぞれが憩いの場として街では有名だった。
しかし、それよりももっと有名な飲食店が公園の近くにある。
この街で最も女子が集まる店として。
その店の名を『JUMP』と言う。
名前からしていかにも洋食屋っぽいが実はれっきとした和食屋だった。
飲食店が最も混む正午から少しずれた時間。
それでも『JUMP』は女子で埋めつくされていた。
注文された品をお盆に乗せて滑らかな動きでそれを運び、若い女性の前で一礼するのは大人の女性を虜にする雄也。
雄也「和食セット松と竹をお持ちしました」
男の色気が混じった笑顔を前に彼女達の目はうっとり。
「今日も美味しそう」
「ここの料理美味しくて好きです」
雄也「有難うございます。先週も来て下さいましたよね」
「わあぁ。覚えていてくれたんですか?」
雄也「ええ。同じ席でお二人とも竹セットを頼まれてましたよね」
「きゃあ!覚えててくれて嬉しい!」
「いやん。幸せ〜!」
一方、食べ終わった食器を手際よく片付けるのは女子学生の間で人気な光。
「あのお」
光「はい。何でしょう」
呼び止められた光はきらびやかな笑顔で振り向く。
その笑顔に女子学生は我を忘れて思わず見惚れる。
光「お客様?」
「はっ。すみません。デザート追加いいですか?」
光「畏まりました。只今、メニューをお持ちします」
一礼と共に去っていく後ろで女子学生達の会話が聞こえてくる。
「あんた、まだ食べるの?」
「だってぇ。デザート美味しいんだもん」
「セットにデザート付いてるじゃん」
「それはそれ」
「そんなに食べると光くん、ドン引きしちゃうよ」
「そうそう。よく食べるなぁって」
「え〜?」
光「そんな事はありませんよ」
「「わあ。光くん!」」
光「美味しそうに食べる女子好きですよ」
キラキラ輝く星をバックに光が微笑むとたちまち女子達の目がハートに変わる。
「わっ。私も頼も……」
「私も……」
光「有難うございます」
女子達の乙女心を次々と奪っていく雄也と光をレジの場所から大貴が呆れた様子で見ていた。
大貴「よくやるよなぁ。まるでホストじゃん。とても俺には真似出来ない」
呆目を細めて呆れていた。
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作者名:hina | 作成日時:2020年10月4日 21時