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コウタが一番恐れていたもの。




闇王が誕生したきっかけを作ったのはコウタ。

別の言い方をすれば自分は精霊界に戦いをもたらした元凶。

ずっとそう思っていた。

だから、真実を知れば、皆は自分を責めるだろう。

特にここにいる8人は自分の罪に巻き込まれた者達だ。

罵られても可笑しくはない。

離れていく可能性だってある。

なのに。

彼らはコウタを責めはしなかった。





涼介「悪いのは闇王だ」

コウタ「でも、闇王になったきっかけを作ったのは……」

侑李「そんなの関係ないじゃん。ただ闇王の器が小さかっただけ」

圭人「ちぃちゃん。バッサリだね。でも、俺もそう思う」

裕翔「そうそう。自分の行動に責任が持てなかっただけだ」

ずっと張り詰めていた空間に流れた優しい空気にコウタがホッと息を付ける。

見れば、精霊組もコウタに柔らかな笑顔を見せていた。

コウタ(本当にいい仲間達だな)

震えていた手がいつの間にか止まっていた。

それでも、忘れてはいないダイキの事。

コウタがダイキの方に顔を向けると、ダイキもコウタの視線に気付く。

ダイキとコウタの視線が合うと、ダイキは笑みを浮かべたまま小さく頷いた。

コウタ(うん。これなら皆分かってくれる)

心の中で1人頷くとコウタは再び、話し始めた。




精霊が闇に落ちる。

ダイキがその事を知っていたのは実際にその瞬間に立ち会ったからである。




当時、闇に落ちた精霊は人間と契約する精霊として選ばれた者だった。

火の精霊は大切な仲間を闇王の手によって命を奪われ、闇王を憎んでいた。

ところが闇王誕生の真実を知ってしまった火の精霊はきっかけを作ったコウタを恨むようになった。

火の精霊のコウタを憎み、遂には闇に落ちた。

ダイキはたまたま、その落ちる瞬間に居合わせた。





その後、時間が惜しいとコウタは精霊の中でも強いダイキを契約者に選んだ。

コウタ「ごめん。あの時は無理矢理契約させて」

ダイキ「別にいいさ。まあ、正直言えば、俺は自由に戦いたかったから、契約するのは嫌だった。でも、今は寧ろ良かったと思ってる」

コウタ「そう言ってくれると助かる。有難う」

頭を下げるコウタに照れくさくなったダイキが少し頬を赤らめながら「お礼を言われる程では」と口元でぼそぼそと呟いた。

涼介「………」

そんなダイキを涼介がじっと見つめる。

ダイキ「何だ?そんなに見つめて」

涼介「ううん。何でも」

パッと視線を反らす。

ダイキ「そっ」

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作品ジャンル:タレント
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hina(プロフ) - 霙(みぞれ)さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙(みぞれ)(プロフ) - 本当に好きすぎます…!!これからも楽しみにしてますね! (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hina | 作成日時:2019年12月7日 21時

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