11 ページ30
陰「あ〜。やっぱり、お前には効かないか〜」
聞こえてきた幼い声。
柱になった魔物の上にいつの間にか背の低い魔人が立っていた。
ダイキ「お前！あの時の！」
圭人の弟が魔物に取り憑かれた時に見た魔人。
陰「まあ〜いいか。どのみち、お前だけ自由にさせるつもりだったし」
陰があはは…と笑うと手のひらから闇の球体を出現させた。
陰はちらりと1人を見る。
涼介はその視線にハッとすると同時に体を反応させた。
闇の球体は陰の手から離れて、スピードを上げて一直線に向かっていった。
闇の球体が段々と大きくなっていく様をその視界に捕らえると自分に当たる直前、目を閉じた。
「「侑李！」」
闇が弾ける音が侑李の耳を刺激する。
侑李は恐る恐る瞼を開けた。
瞬間、目の前で涼介がゆっくりと崩れ落ちるのが目に入った。
侑李「涼介！？」
陰「あ〜あ。そんな奴を庇っちゃって」
ダイキ「お前！」
ダイキ、ケイ、コウタが陰を睨み付ける中、陰が高らかと笑うと侑李に視線を向けた。
陰「本当、あんた成長しないよな」
コウタ「何を言ってるんだ」
陰「そいつに庇ってもらうのこれで3度目だ」
足元に崩れている涼介に呼び掛ける侑李の声がピタリと止まる。
ケイ「………」
陰の狙いは何なのか、ケイは余裕の笑みを浮かべている陰をじっと見つめる。
一方ダイキは倒れた涼介を助けようと必死で体を動かそうとしている。
コウタは必ず、転機があると信じ、その隙を逃さないようにと気を集中させていた。
陰「何回お前はそいつにケガさせるんだろうな。そいつだけじゃない。こいつも！こいつも！こいつも！お前のせいでケガをする」
陰はダイキ、ケイ、コウタの順で闇の球体をぶつけた。
闇の球体がコウタの体に当たった瞬間、侑李の体に痛みが走る。
侑李「僕の…せいで…」
陰「お前が精霊と契約した日。お前は何をした？」
侑李「！！」
侑李の脳裏に過去の映像が浮かんでくる。
闇の者の存在を知り、涼介達に間違った思いをぶつけてしまったあの時。
ケイ「そうか……。侑李……聞くな…」
さっきの陰の攻撃で全身に痛みを感じながら、ケイは陰の企みに気付いた。
だがケイの訴えも今の侑李には届かない。
陰「あんたのせいでそいつはいつもケガをする。せっかく、精霊と契約したのにち〜とも成長しない」
侑李は思い出される過去に虚ろになっていた。
侑李「僕は……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hina(プロフ) - 霙（みぞれ）さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙（みぞれ）(プロフ) - 本当に好きすぎます…！！これからも楽しみにしてますね！ (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます！今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hina | 作成日時：2019年12月7日 21時
