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涼介(ごめん。侑李)
「逃げ出しやがった」
「それにしてもお前も冷てぇよな。友達なのに」
しばらくすると全員の視線が涼介に集まる。
残された涼介はどうするのだろうか。
そんな意味を込めて。
し…んとする中、下を向いたままだった涼介の口元が動いたがケイ以外誰も気付かなかった。
次の瞬間。
「あれ？俺達何してたんだ？」
「ここでしゃべってただけだろ」
「何、話してたっけ？」
「何だっけ？」
「私達、何でここにいるの？」
「さあ？」
後方から聞こえてくる会話を聞きながら、涼介は教室を後にした。
校内では早歩きだった足が学校を出た瞬間、涼介は走り出した。
ケイ〈涼介！走るな。傷はまだ完全に治ってないんだぞ〉
涼介「でも！侑李が！早くしないと追いつけない」
ケイ〈それなら、大丈夫。ダイちゃんが侑李に付いてるから。だから、歩いて。傷に響く〉
涼介「………分かった」
スピードを落とし歩き始める涼介。
それでも、再び走り出しそうな勢いで早歩きをしている。
涼介「侑李。大丈夫かな。俺、侑李を嘘つきにしちゃった」
ケイ〈仕方ないよ。闇の者の事は秘密なんだから〉
涼介「そう…だけどさ…でも…」
急に止まった涼介が置いていってしまった侑李の鞄を持ち上げて見つめる。
そんな涼介の頭にケイが手をちょこんと置く。
ケイ〈よく。我慢したな〉
涼介「……それは…いつもの事だし。いろいろ言われるのは慣れてるし…」
ケイ(嘘だな)
呟く涼介の手が少しだけ震えている。
悪口なんていくら言われても慣れる筈がない。
ケイ(本当は逃げ出したいんだろうな)
本家に生まれてきたばかりに逃げるという選択肢がない涼介。
主人がいないと戦えない精霊。
お互い、どうすることもできない。
ケイ(この戦いからは逃げられないんだ)
だったら、せめて涼介のたった1人の友達と仲直りさせてやりたい。
ケイ〈行こう。侑李のところに〉
涼介「うん」
再び、歩くスピードを早めた。
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hina(プロフ) - 霙（みぞれ）さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙（みぞれ）(プロフ) - 本当に好きすぎます…！！これからも楽しみにしてますね！ (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます！今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2019年12月7日 21時
