第17章 1 ページ20
放課後。
涼介と帰ろうと荷物をまとめていた時だった。
2人の女子が侑李に声を掛けてきた。
「知念くん。今いい?」
本当は早く涼介の元に行きたかったが女子に対して無下にも出来ないので侑李はいいよと答えた。
「聞きたいことがあるの。隣のクラスの山田くん。付き合っている人いる?出来れば、好きな女の子のタイプも知りたい」
はきはきとした女子の1歩後ろでもう1人の女子の頬が微かに赤い。
侑李(なるほど。この子、涼介の事好きなんだ。それで涼介と仲いい僕に聞いてきた訳だ)
めんどくさいなと思いつつも侑李は、取り敢えず今は誰とも付き合っていないことを伝え
た。
涼介の好きな女の子のタイプについては侑李も実際のところ知らなかった。
過去、今までそういう話になると決まって自称涼介の親と名乗る2人組が必ず、邪魔をしてきた。
もっとも、侑李はついこの間までは本当に2人は涼介の親戚で保護者だと思っていたが。
ケイ「涼介に恋の話はまだ早い!」
ダイキ「お付き合いは認めません!」
なんて言って。
「ねぇ。知念くん、教えてよ」
答えを急かす女子に侑李は何て答えようか考えていると後ろから突然。
「あんなバカ止めといた方がいいぜ」
教室中に響く大きな声でクラスの男子が会話に入り込んできた。
「ちょっと〜!私達が話してるのに〜!」
「俺はほんとの事を言ったんだ。あいつさぁ。小学生の頃、親が何なのか知らなかったんだよな。小学生だぜ。保育園児だって知ってる常識なのにさ」
ゲラゲラと笑う男子。
その男子を取り囲んでいる2人の男子も「マジかよ」「ありえねぇ」と馬鹿にしていた。
その態度に侑李はカチンとくる。
侑李「涼介の何が分かるんだ!涼介は呑気なお前達と違って大変なんだよ!」
「はあ?大変って何だよ!大体、アイツはすぐ学校休むし。来たかと思ったら早退するし。
話しかけても素っ気ないし」
「あ〜。分かる。俺、前に話しかけたら、すっげ〜無愛想だったわぁ」
「なんか常識がないとこもあるよな」
「あるある。大体、大変ってなんだよ。そんなにアイツは特別なのかよ」
涼介を馬鹿にしている男子に侑李の中で怒りが込み上げてくる。
侑李(こいつら何も知らないと思って…そうだよ。涼介は…)
侑李「大変なんだ!」
「だから!何が大変なんだよ!」
侑李「魔物退治だよ!涼介は学校と魔物退治を両立してるんだ!戦っているんだよ!」
遂に叫んでしまった言葉に教室中がし〜んとなった。
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hina(プロフ) - 霙(みぞれ)さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙(みぞれ)(プロフ) - 本当に好きすぎます…!!これからも楽しみにしてますね! (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hina | 作成日時:2019年12月7日 21時