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涼介はゆっくりと瞼を開けた。

自分の顔に水滴があたり、雨が降っているのだと気付く。

涼介「俺は一体……」

何があったのか記憶を呼び起こす。

突然、浮かんでくる男の顔にハッとする。

涼介「そうだ!男を追いかけて……」

飛び起きた涼介の全身に痛みが走る。

涼介「痛ってー」

両腕で自分の体を抱きしめて、痛みが引くまで待つ。

そこで涼介はようやく自分が崖から落ちた事を思い出した。

上を見上げれば、木々の葉の隙間から見える高い崖。

涼介(俺。あんな所から落ちたのか。よく無事だったな)

周りを見れば、青々としている若い葉っぱや細かい枝が沢山、落ちていた。

涼介(ああ。木がクッションになってくれたのか)

男を追って崖から落ちて、全身泥まみれのずぶ濡れ。

涼介(完全にあの2人に怒られるパターンじゃん)

ダイキとケイが烈火のごとく怒る姿を思い浮かべて、涼介は苦笑する。

涼介「………違うか。きっと、心配してる」

自分を襲う痛みを今頃、2人も感じているのかと思うと悲愴な気持ちが込み上げてきた。

涼介(とにかく、早く帰らないと)

立ち上がろうと体を動かすと胸に痛みが走る。

涼介「っ……」

息をするだけで胸が痛い。

涼介(あ〜。肋骨やられたかな?)

それでも必死に体を動かし、立ち上がる。

瞬間に痛みを感じて、再び、地面に尻餅をつく。

胸に交えて、右足までもがズキズキと痛む。

見れば右足が全体的に腫れていた。

涼介は深いため息を落とした。





落ちた場所でじっとしている訳にもいかず、涼介は痛む胸と足を引きずりながら、見つけた洞窟の中に入り、座り込んだ。

涼介「寒い……」

寒さと痛みで涼介の心を寂しさが支配する。

常にあの2人と一緒にいた涼介にとって1人になるのは自分の部屋ぐらいだ。

特に外出の時は2人と離れた事などない。

涼介(あっ。違う。これで2度目だ。あの時は確か……)

瞼を閉じて、子供だった頃の時を思い出す。

涼介(あの時も雨が降ってたな)

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作品ジャンル:タレント
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hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» お久しぶりですね。まあ、2歳なので……。覚えてるのは難しいでしょうね(笑) (2019年11月22日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - お久しぶりです!!…涼介はダイキとの契約の時のこと覚えてないんですね 笑 続き楽しみにしてます♪ (2019年11月22日 0時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» すみません。返事を返していない事に気付きました。もう少し、物語は続くのでお付き合い下さい。 (2019年11月11日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - これからどうなるのか、気になり過ぎます!!!! (2019年10月19日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» すっごく伝わります。ただ、コメント忘れても大丈夫です。楽しんでくださってると思うだけでも嬉しいですから。本当に有難うございます。 (2019年10月17日 21時) (レス) id: 3a7570e4ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hina | 作成日時:2019年9月6日 20時

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