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涼介は息を切らしながらも必死で追った。

人影はどんどんと森の奥に入っていく。

少しずつ離れていく距離。

それでも涼介は足を止めなかった。

こんなにも涼介が必死になるのには理由があった。

その人影に見覚えがあったからだ。

後ろ姿を捉えながら、涼介は確信する。



涼介(あいつは相原さんの記憶に出てきた男だ)



以前、魔物に取り憑かれた相原優衣の記憶に出てきた男。

その男が今、前を走っている。

いや。

走っていると言うよりは空気の上を滑っていると言った方が正しいかもしれない。

それは同時に彼が人間ではない事を表していた。

涼介(何者だろう?考えられるのは精霊だけど。そうじゃない気がする)

それは直感だった。

だからと言って「じゃあ、何者なのか?」と問われれば、答えは「分からない」だった。

とにかく、涼介は彼を追った。

何の目的で相原優衣に近づいたのか?

優衣に渡していたものは何か?

彼が何者なのか?

それを知る為に。





木々の間を抜ける男は人間が追ってきていると気付いていた。

それでも動きを止めない男は見えてきた地面の終わりに口角を上げる。





そして、走る涼介の足元が崩れ、バランスを崩した。

足が崖を滑り、最後には勢いよく宙に放り出され、地面に落ちていった。







ダイキ「おい!いたか?」

ケイ「いや。いない」

ダイキ「ったく。どこに行ったんだ。あいつは」

涼介がいないと気付いたのは随分時間が経ってからだった。





2人の口ケンカは誰かが止めるか、きっかけがないと止まらないのだがそのどちらも欠落していた今、2人は延々と言い合っていた。

お互いの口が止まったのは相手に浴びせる言葉が無くなった時。

スッキリした2人は涼介を待たせていた事を思い出したが、その時には涼介の姿はすでになかった。

家に帰ったのかと思った2人だったが体に強烈な痛みが走り、そうではないと気付いた。

ダイキ「この痛み……涼介…か?」

ケイ「しか、いないだろ。早く探さないと」





痛みの度合いから、涼介はかなりの大怪我をした。

2人に焦りが押し寄せる。

やがて、雲の多かった空は暗さを増し、2人の体を濡らしていった。

3→←第9章 1



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作品ジャンル:タレント
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hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» お久しぶりですね。まあ、2歳なので……。覚えてるのは難しいでしょうね(笑) (2019年11月22日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - お久しぶりです!!…涼介はダイキとの契約の時のこと覚えてないんですね 笑 続き楽しみにしてます♪ (2019年11月22日 0時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» すみません。返事を返していない事に気付きました。もう少し、物語は続くのでお付き合い下さい。 (2019年11月11日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - これからどうなるのか、気になり過ぎます!!!! (2019年10月19日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» すっごく伝わります。ただ、コメント忘れても大丈夫です。楽しんでくださってると思うだけでも嬉しいですから。本当に有難うございます。 (2019年10月17日 21時) (レス) id: 3a7570e4ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hina | 作成日時:2019年9月6日 20時

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