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涼介の瞼が完全に閉じた時だった。




ダイキ「涼介!?いた!」

洞窟の入り口に見える人影。

その声が自分の大切な人の声だとすぐに分かった。

涼介「ダイちゃん……」

ダイキ「やっと見つかったぁ。って、お前顔色悪っ!」

涼介「寒いし……。痛いし…」

ダイキ「今、暖めてやるからな」

そう言うとダイキはすぐに小さな炎を出した。

炎の暖かさが濡れた服を乾かし、下がった涼介の体温を上昇させる。

涼介(あぁ。暖かい……。あの時と全然変わらない暖かさだ。

ダイキ「今、ケイも来るからな」

涼介「うん……」





ダイキが言っていたとおり、その数分後にケイが姿を現した。

ケイ「涼介!!」

瞬間に抱きしめる。

涼介「痛っ!」

ケイ「ごめん」

慌てたケイが離れるとすぐに気付く涼介の顔色。

ケイ「顔色が悪いじゃないか。すぐに家に帰ろう。いや。その前に病院か」

ケイは涼介に背中を見せてしゃがみ込む。

ダイキ「痛いかもしれないがケイの背中に乗って」

涼介「でも……。俺のこの痛み、2人も感じてるよな」

ケイ「そんな事気にするな」

ダイキ「そうそう。こんな事涼介に比べたら大したことない」

ケイ「それに背中に乗らないと強制お姫様抱っこになるぞ」

ニヤリと笑みを浮かべるケイ。

方やダイキはニヤニヤしながら。

ダイキ「今から、病院に行くのに目立つだろうなぁ。お姫様抱っこ」

『お姫様抱っこ』のところを強調する。

思わず、想像してしまった涼介は小さく笑みを溢した。

涼介「それは嫌だなぁ」

ケイ「じゃ、背中」

再び、背中を向けてしゃがみ込んだケイに涼介は「ごめん」と呟くとケイの背中に身を預けた。





雨の中、歩く3人。

でも、涼介の体は濡れていない。

涼介(雨で濡れないようにしてくれてる。ケイちゃんも変わらないな)

背中の温もりに眠気が押し寄せてくる。

ダイキ「涼介。眠たいなら寝ればいいぞ」

涼介「うん。有難う。ダイちゃん。ケイちゃん……」

「「!?」」

思わず、目を見開く2人。

完全に目を閉じた涼介を見ながらダイキが呟く。

ダイキ「久しぶりだな。涼介がケイの事をちゃん付けで呼ぶの」

ケイ「そうだな。最後に呼んでくれたのは中学校に入る前だったかな」

ダイキ「もしかしたら、あの時の事を思い出したのかも」

ケイ「あの時?ああ。そうかもな」





会話を終了させた2人は無言で森の中を歩いた。

眠っている涼介を起こさないように。

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作品ジャンル:タレント
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hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» お久しぶりですね。まあ、2歳なので……。覚えてるのは難しいでしょうね(笑) (2019年11月22日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - お久しぶりです!!…涼介はダイキとの契約の時のこと覚えてないんですね 笑 続き楽しみにしてます♪ (2019年11月22日 0時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» すみません。返事を返していない事に気付きました。もう少し、物語は続くのでお付き合い下さい。 (2019年11月11日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - これからどうなるのか、気になり過ぎます!!!! (2019年10月19日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» すっごく伝わります。ただ、コメント忘れても大丈夫です。楽しんでくださってると思うだけでも嬉しいですから。本当に有難うございます。 (2019年10月17日 21時) (レス) id: 3a7570e4ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hina | 作成日時:2019年9月6日 20時

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