けい&ひかる&こーた ページ42
やはり、倒れた原因はアイスを食べたから、か。
涼介専用の医療カプセルによる診断。
次に目覚めるのは5日後になっていた。
俺は小さく息を吐き、カプセルで眠る涼介を見る。
眠るその表情に苦しみはなく、安らかだった。
それでも目覚めるのが5日後なんて、少し遅いような気がする。
慧「限界が近いのか？」
機械の小さな音がやけに大きく聞こえた。
＊
あの出来事で気を落とした俺達の心は暗いまま。
兄弟が唯一揃う食事の時でも会話は一言二言交わすだけ。
一体、涼介の身に何が起きたのか。
宏兄が慧に説明を求めたが「必ず話すから。今は待って」と教えてくれなかった。
あまりにも辛そうな表情をしていたので、誰もそれ以上聞くことが出来なかった。
ただ、俺的には気にしている事がある。
それは俺が作ったアイス。
涼介が倒れたのはアイスを食べた直後。
あのアイスが涼介に何か影響を与えたのは間違いない。
俺は自分の料理に自信を無くしかけていた。
慧「光が作ったアイスが原因じゃないから安心して。光の手料理は凄く美味しいから」
慧のその言葉に俺は少しだけ救われた。
でも、それ以上慧は何も話さなかった。
それから、医務室に涼介がいないのも変だ。
慧曰く「現在、治療中で眠っている。それ以上は待って」と言って口を閉ざしてしまう。
そんな慧に対して大貴、圭人、裕翔、侑李の4人は負の感情を持つようになった。
それは不信感。
俺達、兄弟の間で溝が生まれた瞬間だった。
宏太と雄也も口には出さないが不満はあると思う。
でも、「必ず話をするから」という慧の言葉を信じて、あの出来事について一切口にしなかった。
＊
涼介が倒れて5日目。
相変わらず、慧は何も話してはくれない。
分かっている。
慧は嘘をつくようなやつではない。
だから、いつか話してくれる。
そう思っていても何処か焦りはあった。
ここ5日間、殆ど行かなかったリビングに久しぶりに向かう途中、地下に降りようとする雄也と出会った。
雄也「何もしてないといろんな事考えてしまうんだ。だから、気を紛らわす為にミドルコンピュータのメンテナンスでもしようかなって」
宏太「メンテナンスか。そう言えば、以前は雄也の仕事だったな」
雄也「目覚めてからはしなくなったけど」
宏太「まあ、色々あったからな」
俺は少し考え込むと「俺も行く」と同行を申し出て、一緒に管理室に向かった。
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hina(プロフ) - 半チャーハン大盛さん» 有難うございます。最後まで頑張ります。ところで私は「様」を付けるほど偉くないので気軽に呼び捨てでいいですよ。 (2019年1月23日 21時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» 有難うございます。お言葉を励みに頑張ります。 (2019年1月23日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
半チャーハン大盛(プロフ) - hina様の作品はどれも面白くて、とても続きが気になるような作品ばかりで驚かされてます!!今回の作品も毎日更新を楽しみに待ってます!!体調に気をつけて頑張ってください。応援してます!! (2019年1月23日 1時) (レス) id: d24a986904 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - とても見入ってしまう作品でした！！！更新頑張ってください！！！楽しみに待ってます！！！ (2019年1月22日 2時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - 渚さん» 2度目のコメント有難うございます。これから色々分かってきますのでお付き合い下さい。 (2019年1月7日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2018年12月20日 20時
