2 ページ38
その通りだ。
俺達は双子なんだ。
兄弟の中で1番年上の俺達だ。
宏太「有難う。雄也」
雄也「おう。さて、そろそろ、皆のいる所に戻ろうぜ」
宏太「そうだな」
俺達は立ち上がり、弟達がいるリビングに向かった。
その途中、雄也が急に立ち止まる。
雄也「さっきの『有難う』を皆にも言ってくれ。今回の事で皆、心配したし、宏太のストレスは自分達のせいだって思っているから」
宏太「分かった」
俺はもう一度、雄也に感謝を伝えると今度こそ、皆の所に戻った。
俺達がリビングに戻ると弟達が一斉に俺の周りに集まった。
俺が「ごめん」と「有難う」を伝えると皆は嬉しそうに微笑んだ。
その後でテーブルまで連れて行かれ、手料理が並んでいるのを見て驚いた。
さらに手料理のテーマが『宏兄、有難うパーティー』なんて言われて、俺は嬉しいような照れくさいような…そんな感じになった。
手料理の中には定番の唐揚げやフライがある。
いや、いいんだが。
正直、今はあまり食べたくないかなぁ…なんて。
俺の気持ちを察したのか慧が俺の肩に手を置きながら。
慧「胃潰瘍だから消化に悪いものは良くないって言ったんだけれど。大ちゃんと年少組が食べたいからって聞かなかったんだ」
雄也「おいおい。『宏兄、有難うパーティー』じゃなかったのか。料理が自分達中心って…」
2人で苦笑い。
宏太「まっ。いいんじゃないか」
雄也「ああ。あいつららしい」
慧「確かに」
大貴「宏兄！早く食べようぜ」
いち早くテーブルに付いた大貴の声で俺達もテーブルに付いた。
それからは俺達は和気あいあいと夕食を楽しんだ。
もちろん、昨日1日眠っていたと言っている涼介もいた。
それに関して俺は少し気になったが、美味しそうに食べる弟達を見て、今は触れるのは止めた。
一方、涼介は相変わらず、手料理には1口も手をつけなかったが、それでも何処か楽しそうにしていたのでそれはそれで良しとした。
衝撃的な事実を知ってから、兄弟揃って心から楽しいと思える食事はきっと、これが初めてかもしれない。
だけれども。
そんな楽しい時間を過ごしたのが最初で最後になるとは、この時の俺は知るよしもなかった。
俺達が2年の眠りから目覚めて、もうすぐ、1年になろうとしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 230人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hina(プロフ) - 半チャーハン大盛さん» 有難うございます。最後まで頑張ります。ところで私は「様」を付けるほど偉くないので気軽に呼び捨てでいいですよ。 (2019年1月23日 21時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» 有難うございます。お言葉を励みに頑張ります。 (2019年1月23日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
半チャーハン大盛(プロフ) - hina様の作品はどれも面白くて、とても続きが気になるような作品ばかりで驚かされてます!!今回の作品も毎日更新を楽しみに待ってます!!体調に気をつけて頑張ってください。応援してます!! (2019年1月23日 1時) (レス) id: d24a986904 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - とても見入ってしまう作品でした！！！更新頑張ってください！！！楽しみに待ってます！！！ (2019年1月22日 2時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - 渚さん» 2度目のコメント有難うございます。これから色々分かってきますのでお付き合い下さい。 (2019年1月7日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hina | 作成日時：2018年12月20日 20時
