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目覚めると「心配したぞ〜」と泣きながら兄ちゃんズが抱きついてきた。
心配かけちゃったな。
って、思っていたら。
勝手に家を抜け出したことでこってり怒られた。
止めなかったリュウも。
『我は止めたのよ』なんて、ぶつぶつ言っていたけれど、最終的には一緒に行ったのだから『ごめんなのよ』って謝っていた。
ただ、代弁したことについては触れなかった。
それはきっと、あの子の心の傷が癒えたからだろうと思う。
なんにせよ。
今回の事で『僕は1人で外を歩けない』と知った。
因みに次の日、裕翔先生があのイチゴ尽くしクレープを買って来てくれたのには驚いた。
涼介「え?お持ち帰り出来るの?」
裕翔「クレープは殆ど出来るよ」
僕ってば、どれだけ世間知らずなんだ。
なんてちょっとだけ、ショックを受けていたら。
光「お前、それを早く言わんか!」
慧「それを知っていたら、涼介があんな苦労しなかったのに」
兄ちゃんズもなかなかの世間知らずだった。
よく考えたら、兄ちゃんズも僕に付き添って殆ど外出しない。
外出しても仕事や実家関係だけだし。
買い物はお手伝いさんがしてくれるし。
何はともあれ、兄ちゃんズに心配をかけるのはもう、止めようと思った。
だけれども。
家を抜け出し、知り合いと会い、一緒にクレープを食べて、何だか冒険みたいで楽しかった。
その気持ちだけは変わらない。
僕はリュウとこっそり笑い合った。
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作者名:hina | 作成日時:2023年5月20日 8時