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大貴side
くそ!
数珠に力を込めても闇に吸い取られる。
このままじゃ、全員がやられる。
でも、どうしたら…。
そこへ。
空気を振動させるほどの悪霊の悲鳴が響き渡った。
ーな…なんだ…われが…すいこま…れるー
霊力を取り込もうとしていた悪霊の闇が逆に涼介の方に流れている。
光「涼介!!」
慧「止めろ!手を離すんだ!」
侑李「何!?あれ!彼が悪霊を吸い込んでいるの!?あり得ない!」
大貴「ヤバい!このままじゃ涼介が!」
なす術もなく焦る俺達の元にリュウの声が届く。
リュウ『そこの数珠を持っているちび!』
ちび!?
俺は思わず、侑李を見た。
侑李は数珠を持っていない。
と言うことは。
俺か!
大貴「お前な!前も俺の事ちびって言ったろ!!」
リュウ『ちびだから、ちびって言っただけなのよ!それよりも我をここから出すのよ』
それよりも…って。
リュウ『それくらい出来るのよ。早くするのよ!ちび!』
チッ。
お前の主人だってそう変わらねぇだろうが!
と叫びたかったが今は反論している場合ではない。
俺は重い腕を上げて、数珠をリュウの方に向けた。
闇の球の中でリュウの表情が歪む。
アイツ、抵抗しているな。
それに気付いた俺も数珠に気を送った。
数珠がオレンジに光るとリュウを閉じ込めている闇の球に微かに光が差す。
よし!
今だ!
更に強い気を送るとオレンジの光が強く輝き、それに合わせてリュウの闇の球も輝いた。
その眩しさで思わず、目を瞑る。
やがて、闇の球は弾け飛んだ。
刹那、光の中からリュウが飛び出した。
リュウ『ふにぎゃあお〜〜!!』
リュウは爪を鋭く立てて、一直線に悪霊に向かって行った。
涼介から離れられない悪霊は避けられずに攻撃を食らう。
まともに攻撃を受けた悪霊はさっきの悲鳴と同様に空気を振るわせた悲鳴を上げながら消えていった。
そして、俺達は闇の球から解放され、涼介は意識を失い倒れた。
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作者名:hina | 作成日時:2023年5月20日 8時