検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:18,332 hit

2 ページ25

慧side



リュウ『闇の気配がして我は目が覚めたのよ。そしたら、涼介がいなかったのよ。大変なのよ』

光「闇の気配…。悪霊!」

慧「何で悪霊が!?」

リュウ『理由なんかどうでもいいのよ。涼介が危ないのよ。我は涼介を追うのよ。2人も行くのよ』

と言ったかと思うとリュウはすぐに走り出した。

慧「待て!行くって、何処に!?って行っちゃったじゃないか。たく…。俺達では場所が分からないと言うのに」

光「とにかく、行こう。近くなれば悪霊の気配を感じるはずだ」

慧「そうだな」

俺と光が立ち上がるといつの間にか裕翔が起きて、こちらをじっと見ていた。

裕翔「皆、凄く慌ててるけど何かあったの?」

慧「涼介がいなくなった」

裕翔「え?それって大変じゃない!すぐに探さないと」

光「待って。裕翔はここにいて」

裕翔「え?」

光「涼介がいなくなったのは悪霊が関係している」

裕翔「あ…。そっか。それなら、俺は行かない方がいいね。ここで待ってるよ」

がっくりと肩を落としている裕翔。

仕方ない。

これに関しては彼は何も出来ないのだから。

俺と光は顔を見合わせて、お互い頷くと部屋を飛び出した。






廊下を出ると淡い光が点々と続いていた。

慧「何だ。探す必要なかったじゃん」

光「リュウの奴、ほんと使える式だな」

まったくだ。

ちゃんと足跡を残している。

とは言え、のんびりしている暇はない。

足跡は時間が経てば消えるのか少しずつ薄くなってきている。

光「急ごう」

俺達はリュウの足跡を追って走り出した。






旧館に入ると急に俺の足が縺れて倒れそうになった。

光が咄嗟に支える。

慧「サンキュー」

光「ああ。しかし、旧館に入った途端、こんなに感じるとは」

そう。

俺の足が縺れたのは禍々しい気配のせい。

しかも、かなり強い。

慧「でも、何でこれだけの気配、大貴が分からなかったんだろう」

光「確かに。アイツなら気付かないはずがない」

慧「まさか、最初からこれを狙って?」

光「俺達を温泉に…誘った?」

慧「まさか」

光「ああ、そうだな。そんなはずはない」

そうだ。

大貴は知っている。

涼介と悪霊の相性が悪い事を。

身に染みて分かってるはずだ。

だったら、何で俺達を悪霊のいる温泉に誘った?

いや、今は考えていても仕方がない。

慧「とにかく、今は涼介だ」

光「そうだな。行こう」

俺達は涼介の無事を祈って、再び、走り出した。

3→←標的の代弁師 1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
103人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:hina | 作成日時:2023年5月20日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。