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ーごめんなさい。貴方には触れないから。




リュウ『その言葉、信じられないのよ』

涼介「リュウ!待って!この子、普通とは違う」

リュウ『でも、悪霊は悪霊なのよ。涼介には危ないのよ』

涼介「リュウ!!」

リュウ『……分かったのよ』




ー有難う。

少し、安心したのか微かに笑みを見せる。

涼介「話してくれる?」

女の子はこくんと頷いた。




ーわたし、『忌み子』、なんです。

 


『忌み子』

それは生まれてすぐに不吉な子として生きる事を許されなかった子。

若しくは、忌み嫌われた子。





この子の場合は前者の方だった。

『忌み子』として生涯を終えた子供の中で、稀に悪霊になって他の子供をあの世へ連れていく。

彼女も気付いたらこの世をさまよい、子供の命を奪っていた。

最初は彼女も自分が悪霊だとは気付いていなかった。

ところが自分に関わった子供は次々と命を落とし、それが自分のせいだと知った。




ー子供と関わってはいけないと鳴りを潜めていました。でも、あの子に会ってしまった。




彼女は悪霊だから、見える子供と見えない子供がいる。

でも、見える子供は彼女を霊だとは気付かない。




ーわたしに触ると不幸になるからとあの子から去ろうとしました。でも、あの子は私の手を取ってくれて、一緒に遊んでくれた。




瑠花ちゃんらしいな。

だけど、そんな瑠花ちゃんも例外じゃなかった。

それがあの交通事故。




ーわたしはあの子を死なせたくなかった。

涼介「だから、突き飛ばして助けた」

女の子は頷く。

ー結局は怪我をしてしまった。それも、わたしのせい。

涼介「それで姿を消したのか。でも、あの子は君に会いたがってる」

ーわたしは…。

涼介「会いたいんじゃない?だから、僕の呼び掛けに答えてくれたんだよね。君は悪霊だけど、自我を持っている。ううん。思いやりがある優しい子」

大きな目を更に大きくして、女の子は僕をじっと見つめる。

ーそんな事、初めて言われた。

涼介「君なら、大丈夫」




そうして、女の子は瑠花ちゃんと会う決意をした。

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作者名:hina | 作成日時:2023年5月20日 8時

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