けい ページ43
涼介「人の生まれた日。毎年迎える誕生の記念日。昔、慧兄達が教えてくれた」
慧「あれ？そうだっけ？」
ちょっと、記憶が…。
まあ、いいや。
涼介に誕生日の意味を聞いたのには訳があった。
今日、誕生会の準備を手伝っていた涼介。
誕生日の意味が分からなくて手伝ってくれたんじゃないかと思って、誕生会が終わった後、管理室に籠ったのを見計らって聞いてみた。
すると正しい答えが返ってきた。
まあ、辞書に載っているような答えだけどって教えたの俺達だっけ？
涼介「それが何？」
慧「別に深い意味はないんだ。そうだ。今年はもう終わったから無理だけど、来年は涼介の誕生会もやろう」
涼介「僕の？」
慧「そう」
瞬間に何やら考え始めた涼介。
慧「涼介？」
涼介「それは涼介が生まれた日にちを指してる？」
慧「は？当たり前だろ。他にある？」
涼介「僕が…誕生した日」
慧「何を言って」
涼介「賢者達が毎年その日になったら言うんだ。僕の誕生した日は歴史に残る大発明の日だって」
慧「……」
あいつら〜。
なんてことを涼介に吹き込んだんだ。
慧「確かに涼介に命が吹き込まれたのは賢者達が言っている日だ。でも、目覚めたのはその日じゃない」
涼介「よく、分からない」
涼介のクローンを造った。
クローンに生命が宿ったのは、賢者達が言った日。
でも、1人の人間として動き出したのは別の日。
それは涼介の誕生日と同じ日。
母さんがそうなるように調整した。
クローンの涼介が不安を抱えないように。
なのに、あいつらは混乱を招くような事を言いやがって。
しかも、大発明って。
涼介は研究材料じゃないぞ。
改めて、賢者に対する怒りが沸いてくる。
と言っても、その賢者はもう、いないのだからこの怒りはどうしようもない。
今、大事なのは目の前にいる涼介にきちんと説明する事。
俺は当時の事を説明した。
慧「だから、涼介の誕生日は1つなんだよ」
すると涼介は「うん。分かった」と特にこれといった感情を見せずに頷いた。
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hina(プロフ) - 涼介さん» 随分前にコメント下さったのに返事遅くなってご免なさい。面白いと言ってくださって嬉しいです。有難うございます。 (2021年4月21日 22時) (
レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼介(プロフ) - 天才すぎます。はい、ただただオモロい。失礼致しました。w (2020年12月26日 19時) (レス) id: d7d73abaf2 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - Rare fruitさん» 有難うございます。以前にも誉めて頂いて嬉しい限りです。尊敬は照れますね。 (2019年3月15日 7時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
Rare fruit(プロフ) - 完結おめでとうございます。hinaさんの作品はどれも最初から設定がしっかりしていて、わくわくする展開の連続で、すごいなあと尊敬しています。新作すごく楽しみです！待ってます！ (2019年3月13日 22時) (レス) id: 362d8b3af6 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» 本当にいつも嬉しいお言葉、有難うございます。来週あたりにお話、出せたらいいなと思っております(あくまでも予定ですが) (2019年3月7日 22時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2019年2月1日 21時
